[テニプリ] 氷帝にやって来たのは？ １５ 〜努力家少女〜

７０６．プリ猫 ページ38

柳生)大石君。貴方に問いたい

乾の話を聞いた後、柳生は大石を見た。

大石)何だい？

柳生)ゴールデンペアとまで呼ばれた貴方達。今まで一緒にやって来た相棒がこうなって何とも思わないのですか？

眼鏡によって柳生が今、どんな表情をしているのかよく分からない。

柳生)私にも大石君と菊丸君のようにずっと組んできたペアがいます

大石)突然どうした

語り始めた柳生に大石は”何だコイツ”という視線を向ける。

柳生)その方のお蔭で私達は”詐欺師ペア”なんかという不名誉な呼ばれ方をしています。私は紳士でいたいのに彼のお蔭で私までが変装し、人を騙し、そして勝つ。そんな戦い方をしてきました

乾)ふむ

この状況でも乾はデータを取ること忘れないようだ。
柳生の話に耳を傾けて、ノートにペンを走らす。

柳生)正直に言えば、私は彼の事を”銀髪プリ猫ホクロ野郎”と思っています

それを聞いて外野のほうでは仁王が反応する。

仁王)なんじゃそれは

切原)ただ事実を繋げただけっすね

仁王)…………

ペシッ――

切原)イタッ！？

それに若干笑い混じりに言った切原の頭を軽く叩いた。
切原はむすぅとした顔で仁王を見た後、視線を彼等のほうへと戻した。

柳生)ですが……

柳生はそこで一度、視線を下に向けた。

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