[テニプリ] 氷帝にやって来たのは？ １５ 〜努力家少女〜

６９２．勝手にフラれ、勝手に怒る ページ24

大石)にしても真野さんの昔の話の中に出てくる越前は今と随分印象が違うな

美姫)今も十分可愛いけど、小さい頃は甘えん坊でねー

そう言いながら隣に座っていた越前の頭を撫でる。
それに越前は照れたように顔を俯かせながらもされるがままにされている。

越前)み、美姫姉……

とその時だ。
二人の間にグイッと何かが割り込んできた。

美姫)ん？

越前)うわ……

鳳)美姫先輩！ぜひ俺の頭も撫でてください！！

入ってきたのは鳳。
一度、越前をひとにらみした後、目を輝かせて美姫へお願いをした。
その姿はまさに犬。
やはり相も変わらず鳳は犬のようだ。

宍戸)長太郎……本当、お前は……

一氏)小春ぅー小春も俺の頭撫でてやー

金色)なんや一氏！うっさいわ！！ねぇ……海堂きゅん。あたしの頭、な・で・て？

海堂)う゛……いや……

一氏)小春ぅぅ！！おんどれぇー海堂ー！！

何故か勝手に頭撫でに便乗した一氏が勝手にフラれ、勝手に海堂に怒鳴り散らし始めた。
そんな光景を優雅に紅茶を飲みながら眺める人が三人。

幸村)醜いね

不二)人がフラれるとこなんて初めて見るよ

幸村)そうなの？

白石)幸村クンに不二クン。なんやうちの部員がすまんなぁ

三人顔を見合わせ和やかに笑う。
彼が可哀想なんて一ミリも思わない。
むしろ彼等にとってはこれは娯楽なのだ。

侑士)ほんまにこの三人は恐ろしいなぁ……

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