[テニプリ] 氷帝にやって来たのは？ １５ 〜努力家少女〜

６７９．過去〜予選〜　８ ページ11

美姫)……姫って？

ノア)それはまるでお姫様みたいに僕が感じたからそう呼ぶ事にしたんですよ

素早くノアが美姫の質問に答える。
手はずっと美姫に向けて差し出されたままでいる。

美姫はまだ少し呆気にとられながら困ったように緋香里らを見た。
瞳でどうすればいいかと尋ねる。

すると緋香里が優しげに微笑んで頷いた。

恐らく、「好きにしなさい」「私は大丈夫だと思うわよ」と言っているのだろう。

そんな彼女の様子を見た美姫はゆったりとした動作でノアの差し出された手に自分の手を乗せた。
ぎゅっと握手をし合う。

ノア)よろしくお願いします。姫

美姫)えっと……ノアのほうが年上だしもっとラフな話し方でいいよ

ノア)じゃあそうする

またもやふわっと笑う彼を見て、この場の誰もが思った。
どういう展開なのだ？と。

まぁ、それは置いといて、美姫はノア・ミラーという少年と友達になった。

色々と不思議な彼の顔をまじまじと美姫は握手をずっとしながら見つめていると、ノアが突然手を放してガッツポーズをした。

ノア)そうだ。またすぐに姫は試合だよね？応援してるから頑張って！！じゃあ、また後で

そう言うとノアは走り去った。

美姫)おじさん……不思議な人だね

南次郎)ああ。よく分からん奴だったな……

走り去る背中を見ながらそう言葉を二人は漏らした。

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