問十二 ページ12
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フリーズしてしまった圭くん。
私も恥ずかしくてどうすればいいか分からない。
そんな時、
キーンコーンカーンコーン……
3年生の講座かな、よく分からないけど、
授業の終わりを告げるチャイム。
時間を見るともうすぐ6時で、
でも図書室に入る夕日は結構明るかった。
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圭「……そろそろ帰ろっか。」
『へ？』
もう帰っちゃうのか、まあそっか。
いい時間だし、全然勉強出来なかったもんね。
テキトーに出した私のノート達を丁寧に閉じて、
ぐちゃぐちゃに散らばったペンもペンケースに閉まってくれた。
自分のものは後回しで、
ひとのことばっかりしてくれる優しい田中……圭くん。
ちょっと、じゃなくてだいぶ悲しいけど
私も圭くんみたいに動き出した。
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もうカバンの用意が終わったみたいで、
リュックをギュッて前に持って、座っている。
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圭「あのさ、
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今日、一緒に帰ってい？」
あざとすぎる上目遣い。
果たしてこれは計算なのか、いや、天然だな。
計算でもいいぐらい、
私はもう圭くんに堕ちてる。
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『へ？』
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圭「い、嫌だったら別に全然おれ、ほんとに気にしない、うん、気にしない。
……いやうそ、やっぱ気にする。
すっげえ気にする！！
ね、Aちゃん、
帰りのお供に田中圭、いかがでしょう。」
『ふふっ、なにそれ、
田中くんがいいならお願いします。』
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圭「うっ、しゃー！」
『あははっ、うるさいよっ。』
ちょっとだけ響いた田中くんの声。
パチって大きく目を開いて、
全然悪気の無さそうなかわいい顔。
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圭「ごめんごめん。
よっし、じゃあ、帰りますかっ！
あ、てか俺は田中くんじゃありませーん。
圭くんですけど？」
『あ、私、田中くんって言ってた？』
圭「言ってたよ！完全に！！」
長い脚をバーンって伸ばしてから立ち上がる圭くん。
ほんとに小学生みたいなことばっかりするのに、
かっこいいってどういうことなんだろう。
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それからというものたぶん、いや、結構迷惑だった私たちにちょっとだけ睨みを聞かせてさようならの挨拶をしてきた女の先生。
圭「うわ、こぉえっ。」
でもくしゃっとした圭くんの笑顔で、
その先生もにこにこになった。
なんか嫌だな。
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りーり(プロフ) - 読ませていただきました！リアルに圭くんぽさがすごくて、告白シーンとかもう圭くんの声で完全に脳内再生されました！笑 最後は泣けましたし、なんとなく自分の中でいつかまたこの2人は幸せになれるんじゃないかなぁなんて期待しております。楽しませて頂きました！ (2020年7月3日 8時) (
レス) id: 3ec2734652 (このIDを非表示/違反報告)
mababe(プロフ) - なこさん» いえ私の更新が遅すぎたせいです！！！（涙）ハッピーエンドじゃない終わり方もありかなと思いまして！！（笑）楽しんでいただけたで本当に嬉しいです！！こちらこそコメントいただき本当に嬉しかったです！！ありがとうございました！！！ (2020年4月28日 1時) (レス) id: 2367676c4c (このIDを非表示/違反報告)
なこ - わざわざありがとうございます最後はかなりドロドロでしたね。。甘酸っぱい青春の話からここまでくるとは、、でもとても面白かったです！！書いていただき本当にありがとうございました｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2020年4月26日 23時) (レス) id: 1848847573 (このIDを非表示/違反報告)
mababe(プロフ) - なこさん» 更新遅くなってしまい本当にすみませんでした！(涙) 心肺停止は控えていただきたいですが（笑）そう言っていただけて本当に嬉しいです！！ありがとうございます！！！ (2020年4月20日 1時) (レス) id: 2367676c4c (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - ご都合やお忙しかったりするかもしれませんが、なるべく早く更新して頂きたいです！！この小説？をよんで大変心配停止状態になりそうになっております。凄くいい話なのでどんどん続きが読みたいです！ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 1848847573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mababe | 作成日時：2019年3月28日 21時
