136話 ページ38
妊娠が判明してからというもの、
雄也の体調はすこぶる悪かった。
「大丈夫か？」
「……ん…」
「もう寝ときな？」
「ん……」
だるそうな体をゆっくりベッドに寝かせて
上に布団をかけた。
「俺、すぐ傍にいるからな。今からパソコン取りにリビングに一瞬行くけどすぐ戻るから」
高木の頭を優しく撫でて、寝室を後にした。
リビングに入ってパソコン、飲み物折りたたみテーブルを抱えて高木のとこに行こうとしたら
窓が曇ってることに気づいた。
「えっ、雨？」
わわわ！洗濯物とりこんでない！
持ってるものを全て床に置いてベランダに飛び出た。
「あー…セーフだ」
洗濯物を引き上げて、どうせソファーに置いてても後で雄也がやりかねないから
畳んでたんすにしまうまでする。
時間があれば家事は自分で全部する。
まあ、雄也とこうやって一緒に住む前は一人でやってたし、全然苦じゃない。
「雄也のとこ戻んなきゃ」
すぐ戻るって言ったのに。
ぐっすり寝られてたらいいな。
寝室を開けて、目に飛び込んできた光景を信じたくなかった。
「雄也……？」
床で寝そべる雄也。
お腹を庇うように両手で押さえていた。
半開きの唇は青かった。
ベッドから落ちた、のとは違う。
倒れてる。
「おい、雄也！」
抱き上げても全く反応がない。
自分の心臓が一瞬止まった気がした。
ライブの時に倒れた記憶が頭を駆け巡る。
もしこのまま目が覚めなかったら…
赤ちゃんに何かあったら…
雄也も赤ちゃんも死んでしまったら……？
「きゅ、救急車っ」
震える声で電話したら、落ち着いてください、と
優しく諭されて電話を切らずに家まで来てくれた。
「手握っててあげてください」
力ない手をぎゅっと握る。
嫌だよ、置いてかないで。
ピーポーピーポーと耳を劈くような音が
俺をもっと焦らせた。
雄也が処置室に入ってからもずっと廊下の椅子で泣いていた。
雄也のお母さんに泣きながら電話した。
すぐに来てくれて、泣き止まない俺をずっと慰めてくれてた。
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えはと(プロフ) - 侑葉さん» コメントありがとうございます！ぜひ採用させていただきます！少しずつですが更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年2月10日 9時) (
レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
侑葉(プロフ) - ずっと読ませてもらってます。最近、�睫擇気鵑留Δ砲疋魯泙蠅靴討い襪里任△蠅燭�、ほんとに嬉しいです。病弱で華奢な�睫擇気鷓嚢發任后�もし、良ければ貧血エピソードなども書いて頂けると嬉しいです。これからも作者様のペースで頑張って下さい。 (2019年2月3日 9時) (レス) id: e04bce508f (このIDを非表示/違反報告)
えはと(プロフ) - はちみつさん» ありがとうございます〜！ありたかお好きな方がなかなかいないので嬉しいです！これからもよろしくお願いしますね！ (2019年1月31日 21時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 更新頑張ってください。ありたか担なので、くっついてくれてすっごく嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2019年1月29日 17時) (レス) id: aace91196a (このIDを非表示/違反報告)
えはと(プロフ) - ゆーやせーばぁさん» ありがとうございます！頑張って更新していきます！ (2018年12月3日 17時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えはと | 作成日時：2018年12月2日 1時
