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「大ちゃん、ありがとう」
薮ちゃんに深々と頭下げられる。
「いやいや止めてよ。俺が決めたことなんだし」
「大ちゃんカッコイイよぉ…」
「頼むからファミレスで泣かないで！
みんなびっくりしてるから！」
泣き出した薮ちゃんの肩を持ってカタカタ揺さぶってたら
薮ちゃんの携帯に電話がかかってきた。
いのちゃんらしかった。
『薮、聞かれたんだけど、
高木に光のこと話していい？』
「光のこと…」
薮ちゃんは固まってしまった。
たぶん色んな思いと葛藤してんだろうな。
『高木がね、光って誰？ってしつこくて…。
ほぇ、高木？！待ってよ！』
「え？どした？」
薮ちゃんが言ったとほぼ同時に高木が店に入ってきた。
薮ちゃんの前に来ると机を１回叩いた。
反動でジュースが少しこぼれる。
「宏太、光って誰？俺に教えれないような人なの？元カノ？元カレ？なんでもいいから教えてよ」
勢いで来た高木は薮ちゃんの泣き腫らした目を見て絶句。
自分が泣かしたのかと思ってアワアワしてる。
「おい、高木待ってって言ったじゃん…」
後ろから荒い息のいのちゃんと山田が走ってきた。
ん？なんで山田？
「さっきたまたま会ったんだよ。
暇だから一緒にいて」
俺の顔を見て察したように言った。
なるほど。
「宏太っ、ごめん、泣かないで」
「雄也じゃないからっ。大丈夫」
高木をぎゅっと抱き寄せる薮ちゃん。
ここまで来るのに長い時間かかったんだね。
1年くらい、人を好きになるのが怖かったんだ。
だから、何度山田に怒られても浮気治らなかったんだ。
誰だってそんな傷負った状態で求められたら
答えちゃうよね。
ずっと聞いてあげられなくてごめんね？
気づいてあげられなくてごめんね？
「高木、安心して？
光くんは薮ちゃんのいとこだよ？」
俺は高木に説明した。
俺が出会った理由も全部。
「ねえ、薮。俺も光に会いたい。
逃げちゃダメなんだって大ちゃんに教えてもらった。もう一度、友達になりたい、連れてってよ」
いのちゃんが薮ちゃんに縋り付く。
幼馴染だから仲良かったんだと思う。
きっと、いのちゃんも同じ理由で光くんと会わなくなったんだろう。
俺も薮ちゃんの手を握った。
「薮ちゃんは優しい。
俺たちのことも考えてくれてたこと、凄いと思う。
でも、光くんの存在を消すのはダメ。
もし死んでしまうとしても、光くんはみんなが覚えてることが1番大事なんだよ」
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えはと(プロフ) - ひー。さん» いつもありがとうございます！どっちも進められるように頑張ります！ (2018年12月1日 17時) (
レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
ひー。(プロフ) - 新作待ってました!! これからの展開が楽しみです!! 同時進行頑張ってください!! (2018年12月1日 14時) (レス) id: 26f1b61412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えはと | 作成日時：2018年12月1日 12時
