sweet sweet home 1

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ガチャリ…。


「どうぞ」と小さな声で合図されて、目の前の重い扉が開いた。






俺たちの家族。

メンバー。

数人のスタッフ。

仲の良い友達、数人。




控え室にいるヌナに気づかれないよう、みんな小さな声でそれぞれ祝いの言葉をかける中を、ひとりで歩く。


俺は、真正面の、新郎の立つ位置へ…。





それと同時に、ハラボジが後ろの方へ。


さっきの扉の前で、孫を出迎えるために…。







＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






CY「じゃあ、…堂々と！自分が世界で一番キレイな花嫁だと思って！…そんな雰囲気でお願いね(笑)」


薄いピンクの大きな扉の前で。


ふぅぅぅーーっと深呼吸をひとつ。





CY「真っ直ぐ前を見るのよ！





…おめでと、Aちゃん(笑)」




…え？






ガチャリ…。





オンニの「おめでと」に驚いてたら


扉の向こうが真っ暗で…さらに驚く。



ううん…。

違う…。








目の前には





ダウンライトにふんわりと照らされた



…バージンロード。







…の先、に…







スポットライトを浴びてるのは






ぎゅ……。









真っ白なタキシード姿…。



「…ぅそ…、…な、んで。」








「…A、おめでとう」

すぐ気づかなかったけど、いつの間にか隣には、スーツを着たハラボジが立ってた…。




「ハラボジ…(泣)」


祖父「おぉ、おぉ。泣くなー。
めでたいんだ！笑え、笑え！」









「…ぅん…(笑)」


そっとハラボジと腕を組んだその時






パチパチっと付くライト。
薄暗かったのが一転。

中央に大きな輝くシャンデリアのある素敵な式場の姿が見えた。






そして…。





「「「「おめでとう！」」」」






ぎゅだけじゃないの？！


アボジ、オンマ、オンニ…
メンバー…







なんでこんなにいるの？？(泣)




祖父「さぁ、行こう」

ハラボジに促されて、
やっと歩き始めるけれど、





嬉しさと、驚きとで。






ぎゅの表情がはっきり分かるところまで歩くのに



何も聞こえず、周りも見れず。






私には、目の前のぎゅだけだった。








夢みたい…。

ぎゅとハラボジが、向き合って頭を下げる。


ハラボジが、そっと腕を解き、

私の手をぎゅに差し出した…。




そして…。






KH「…A」




私の手が、


ぎゅの綺麗な手に包まれた…。






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