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薄暗い部屋に、
微かに聞こえる、規則的なヌナの寝息。
寝顔を覗き込もうとして、枕元に手をついたら…。
軋んだベッドに
ヌナの睫毛が震えた。
「…んん…、ぁ…」
「…A。ただいま」
なぜだか、
その一言に、胸が震える。
「…ぎゅー…、ぁ、おかえり…」
「ん…」
起き上がろうとするヌナの背中に手を添えて、そのまま胸に抱きしめて。
「A…」
俺の腰にもぞもぞ両手を伸ばし、
俺の胸に頬を押し付けてきた。
「…ぎゅの、心臓の音…聞こえる」
「…ん…」
「A。
…赤ん坊はさ、俺たちを深く繋げてくれたよな。
だから、俺…は、その、…男として、ちゃんと側でAを守る、から」
ぴくりとも動かないA。
「全部受け止めるし、
Aの全部を、愛してる…から」
上手く言葉が出てこないけど。
伝わってくれ、俺の気持ち…。
「…ありがとう。…愛してるよ」
暫くして、同じ姿勢のまま、
小さな、震える声がした…。
「うん。…今日からまた、
二人で、新婚生活を始めような…」
やっと顔を上げたヌナに。
少しだけためらって…
でも、抑えられない気持ちがあって
深くならないように気を遣いながら
何度も何度もくちびるを重ねた。
二人の温度が同じになるまで…。
.
.
.
「上にさー、おばさんが飯用意してくれてるみたいなんだけど。
…どうする?
持ってきてこっちで食べる?」
すっかり陽の落ちたリビングの電気をつけながら、台所に向かうヌナに話しかける。
「あ…。
じゃあ、行こうかな?
みんなにも、ちゃんと話さなきゃね…」
「…強いな(笑)」
「何がー?(笑)」
こんな会話だけど、久しぶりに目を見て笑いあえて、それだけのことが、すごく幸せだ。
「今日さ、めっちゃ恥ずかしかったよ」
エレベーターを待つ間、階数ランプを見上げたまま、今朝の撮影の話をした。
「そうなの?(笑)
…私は。
ぎゅが、カッコよすぎて…、もう無理だった」
え?
ええ?
だから帰ったの?勝手に?
うそ、マジで?
付き合いは短いとは言え、もう一緒に住んで、結婚もしてるのに…。
まだそんな…。
可愛いことを…///←
「あ…、きゅひょな…?」
「ナニ?///」
「…顔がおかしいよ」←
何とでも言ってくれ!
俺は ヌナが カッコいいと思う 男だ!
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まさみ(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます! (2015年8月21日 6時) (レス) id: 941adbe526 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - はじめまして。楽しませていただいてます(*^_^*)ツイッターフォローさせていただきました。よろしくお願いします。 (2015年8月20日 23時) (レス) id: 6bdcea1b88 (このIDを非表示/違反報告)
まさみ(プロフ) - ようこさん» もうすでに軽く昇天(笑)だめだめ。もうほんと脳内おかしくなってきた。次章ラブモード全開で!! (2015年6月11日 14時) (レス) id: 941adbe526 (このIDを非表示/違反報告)
ようこ(プロフ) - まさみさん» いやいや生きて帰ってきてーーーwwww まじでまじでこんなラブラブモード (〃ω〃) ティッシュ大量に持参してねwww (2015年6月11日 12時) (レス) id: 12ac2e3c23 (このIDを非表示/違反報告)
まさみ(プロフ) - ようこさん» 明日から三日間、濃厚デートです(〃ノωノ) どうしよ。久々にラブラブモード突入の時に三日も会っちゃったら、神戸で鼻血ぶーだよ(笑)それでもいい。神席、死んでくる!! (2015年6月11日 11時) (レス) id: 941adbe526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まさみ | 作成日時:2015年2月22日 15時