RESET〜ＫＨ＆ＹＳ〜 ４

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「ヌナ…」

「んー…？」



何このまったり感。
幸せボケしてしまいそうだ。



でもそこは、俺も男だ。
自分で、話さなきゃいけないことは、キチンと伝えなきゃ。




簡単な朝食を済ませた後。

ソファにふたり並んでコーヒーを飲む。



「マジメな話。…していい？」

「いいよ、何？」

それでもヌナは、穏やかな顔して俺の左手を両手でにぎにぎしてる。



「もうさ、来月には一緒に住めるんだけど、あの部屋」

本当は一緒にインテリアショップを見て回ったり、ネットで探したりした方が、ヌナ好みの部屋にできたはず。



でもそれを、あえてしなかったのは、


…男の俺が、
全部用意してあげたかったんだ。



単なるエゴ、って言われたらそれまでだけど。





「そうなの？私、何も用意してない」

って慌てるヌナが可愛くて、思わず髪にチュってして。


いやいや。

ここからが、本題。



「ヌナ。…同棲、イヤじゃない？」

目だけで「何で」って伝えるヌナ…。





「会社が、同棲を許可したってことはさ。裏を返せば、…結婚は当分ダメだってことだよ。


ヌナ…。


俺といたら、

いつ結婚して、いつ子どもか出来るか…」




あのハラボジを安心させたいし、

両親のいないヌナの「家族」になってあげたい。


でも

きっとマンネの俺が一番に結婚だなんて。

会社も、メンバーも

…ファンも。

納得しないだろうな。







「キュヒョン」


「…はい」
びっくりした。

「キュヒョン」なんて呼ぶから。




「多くは望まないよ、私」

俺を見上げる目が、瞬く間にうるうるしてきた。

だけど、しっかり話すヌナ。

「特別なお仕事してるぎゅに。ずっと側にいる、って約束してもらえただけで、私は幸せだよ。

あの、たくさんのファンの愛を背負ってるんだもん。少しくらいガマンしなきゃ…」



「本当に…？」
最後の言葉を言い終わる前に、零れた涙が…

強がってるって。

バレバレじゃん…。



俺の選んだ仕事で、自分の愛する人を苦しめる。

男として…

結構、辛いな…。

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