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「ごめんね、



…どこで見てるか、探せなくて」




きっとこれも、不機嫌の理由の一つだと思うから謝るけれど。

でも…


「でも…
ホントのこと言うと…。
ヌナのこと、探せなかったんじゃなく。
探さなかったんだ…」






「…なんで?」(泣)


俺を見上げるその顔…。



苛めることを止められない俺を許して?







「ファンの前では、私情は忘れる」







突き離した言い方をした分、



甘い



甘い…




頬にかかる髪を耳にかけ、現れたその耳に唇を寄せて、ヌナの好きな、声を出せば…。






「…キュヒョナ…」


吐息と一緒に出た、俺の名前。



分かって?ヌナ…。


「…俺、決めてたんだ。
彼女ができても、ステージに立つとき、カメラの前、…とにかく、仕事の時はファンを大切にしたい。…って。」




何も言わず…、


ただ、しがみつくヌナ。




「だから、今日…。



好きな人に、



…A、に…



ファンの前に立つ俺をみられるのが、



…ちょっと不安だった」









「…浮気現場を押さえられた気分?」






…はい?!


「Aヌナっ…!」


泣いて不貞腐れてるもんだとばかり思ってたのに…。

何、この切り返し?





「ううううわきじゃないよ!ねぇ?」




多少、苛めて楽しんでたところも、

あるけど、

基本的に真剣な話をしていたと思ってたのに…。




「ごめんね」(笑)

ん、って真上を向いたヌナに、

キスされた。




軽く押し付けられたヌナの唇は冷たくて、だけどすぐに熱く溶けてくるのが、分かるから。


このまま…


熱に溺れていこうとしたら、離された唇。



俺の首筋に顔を埋め、巻きつくヌナの腕。






「Aヌナ?」

意識して、ヌナの好きな低くて甘い声で耳に吹き込んだら、小さく感じる声が漏れた。





「こんな風に…、

俺に触れていいのはヌナだけ。

俺が抱きたいのはヌナだけ。

忘れないで。

…俺は、Aのモノだから」







「ごめんね、…今日、わたし…。イヤな態度、ばっかりで…。でも。…ね。ぎゅが、…かっこ良すぎて。…心配」


腕を緩めて、ちゃんと顔をみながら…。

なんて可愛いことを言うんだ…!




どうしたら。

俺のこの気持ち…伝わる?

ヌナを不安にさせずに、済む?





その術が…分からず…






だから…



触れるそこから、伝わればいいと






深く、甘く…


唇を重ねた…。





.

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りえ(プロフ) - まさみさん» 大丈夫です(笑)私も例の日が差し迫ってきていて色んなものを封印してたから(o^^o)お話待ってますね〜 (2015年10月10日 18時) (レス) id: 3949d91010 (このIDを非表示/違反報告)
まさみ(プロフ) - りえさん» …すみません。ほんと。ほんとに今、気付いたんです(泣)(泣)コメント慣れしてなくて、ほんと気づくの遅すぎて申し訳ないです(泣) こんなどしろーとの作品を好きだと言っていただけて、本当に嬉しくて幸せです!頑張って完結させるので、見捨てないで下さい(笑) (2015年10月10日 14時) (レス) id: 941adbe526 (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - ケンチャナです(笑) 私、まさみさんの作品大好きです。これからもたくさんのキュンキュンを届けでください。例の物語も非常に続きが気になっております。どうぞよろしくお願いします。 (2015年8月5日 23時) (レス) id: 3949d91010 (このIDを非表示/違反報告)
まさみ(プロフ) - りえさん» りえさん!りえ様!! 申し訳ありません!コメントくださってたのに…。私、コメントを頂いた時の通知をどう設定していいか分からなくてなかなか気づけないんです…ってこちらの勝手な言い訳ですけど。しかもヒョクペンさん!ほんとありがとうございます! (2015年8月5日 23時) (レス) id: 941adbe526 (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - 一気に読み終えてしまいました。私はヒョクペンのはずなのに・・・感情移入が出来る物語になるとついつい誰ペンであったかを忘れてしまいます。この物語も案の定、ギュペンであるかのような錯覚に・・・(笑) これからも楽しみにしています。次回はぜひともヒョクを… (2015年6月22日 0時) (レス) id: d87cc7c2e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まさみ | 作成日時:2014年11月8日 23時

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