悪女潰す系女子を潰します系女子。

５９。 ページ14

バシン！！ と超強烈なスパイクが決まる。
勿論、打ったのは光太郎さん。トスを上げたのは京治さんだ。




「やっぱりすごい……！」




光太郎さんのジャンプ力、パワー、コントロールは５本の指にも入るのも納得の数値。その光太郎さんが迷わず打てるのは、京治さんの綺麗なセットアップがあるから。

あの２人が主な戦力、といっても良いけれど、それだけじゃない。
梟谷の “ 繋ぎ ” も伊達じゃない。



烏野との差は、約６点。結構キツイかも。




「俺に持ってこおぉぉい！」

「！！……嘘。」




大声の後にきこえたスパイクが決まる音。オレンジの髪が視界を横切ったのは見えたけど、あんな速いなんて……。

１年が入部してすぐの烏野との練習試合、私は行けなかったのだけれど、これ程までとは思わなかった。




「飛べる、ってこの事なの……？！」




それに、飛雄がスパイカーに合わせてるなんて……！
一緒に笑い合ってる光景なんて、見たことがない。


日向くんだったからこそ、飛雄が成長できたのかな。



私たちだったから、飛雄が孤立していったのか。
もし中学校に、日向くんが居たら、どうなっていたんだろう。




「まぁ、今言ったって遅いんだけど。」

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