かわいすぎ、注意 。(３)

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なんとか撮影を終えることができ、もう全ての力を出し切ったと思うくらいヘトヘト…。


最後に挨拶したいと思ったのに、お偉いさんと話し込んでいて話しかけづらい…。

それにもうすっかり下田Aの場所になったここに居座り続けるのは気が重い。

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水「ありがとうございましたぁ…(ボソッ」

ドアの前で一礼し、スタジオを出ると…。

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「待って！」

水「…！？」


あの下田Aが駆け寄って来た。

うわ、本物まじで綺麗かよ。

毛穴１つも無いんじゃないかってくらいぷるぷるに潤ったお肌に整い過ぎた顔のパーツ。

……神様からいろいろ貰いすぎ。


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「水戸風華さんですよね！さっきの撮影感動しました！」


水「…はい？」


「撮影初めてってお聞きしたのですが、すごいですね！笑顔もとても自然で綺麗でしたし、思わず見とれてしまって…。

あ、突然ごめんなさい…撮影こっそり見学させていただいてました。」


ヘヘッと微笑む下田A。
この人がわざわざ褒めにきてくれたの？


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「カメラマンの方、よく若手の女優さんを撮影してくださるベテランの方なんです。

厳しいって有名で、泣かされた女優やモデルもたくさんいるんです。

けど、水戸さんのこと褒めてました！初めてであれだけやれるのはすごい…また撮りたいって！」


水「え、本当ですか…？」


「はい。私も初めての撮影はあのカメラマンの方で、トラウマになるくらい怒られたんです…。」


水「下田Aさんが…？」


「だから本当にびっくりしました！それでおもわず声をかけてしまって(笑)

私も負けてられませんね！」


あのカメラマンがそんなことを思ってくれていたなんて…。

それに彼女もわざわざ私に伝えにきてくれるなんてなんなの？

なんか、下田Aの印象が変わった。

顔とスタイルを武器に迫ってるのかと思ったけど…その考えはなかったみたい。


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『…A！』

「あ…じゃあ、私はこれで失礼します。」


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水「…っ、Aさん！」


スタジオに戻る彼女を止める。


水「私、これからもずっと女優の道を一歩ずつ進めていくつもりなので…っ

私がAさんと一緒に演じれる機会が来た時はよろしくお願いします!」


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「…ふふっ、こちらこそよろしくお願いします。

絶対共演しましょうね。楽しみにしてます！」


Aさんのおかげで女優の仕事により熱をもてた日だった。

水「…よし、これからどんなことも頑張ろ！」

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