�� ページ5
*
そのままで一日を終わらせたかったのに。
イヤホンでもヘッドホンでもしておけば良かった。
どうしよう。
無視を決め込む？
タクシー呼ぶ？
警察呼ぶ？
それとも、走る？
この人達は何が目的？
あ、名案が浮かんだ。
韓国語、わからないふりをしよう。
「どうしたんですか？」
日本語で答えた。
英語でもよかったのだけれど、英語よりも日本語の方が馴染みがないんじゃないかと思ったから。
やはり、分からなかったみたいで。
鋭い舌打ちをされた。
これで引いてくれるとありがたい。
何を思ったのか二人組は二言ほど言葉を交わし、私の腕を掴んできた。
え！？
なに！？
諦めてくれないの！？
「何するんですか！？離してっ」
まだ日本語で話す。
本当に危なくなったら大声で叫ぼう。
けれど、果たして叫んだところで助けに来てくれる人はいるのかな？
女の私が大の男ふたりの力に叶うはずもなく、いつの間にか路地裏に連れ込まれそうになった。
まだ、大通り。
「〜〜〜っ、」
助けてと韓国語で叫びたいのだが、声が出ない。
なんだか、今更恐怖を感じてきた。
怖い。
私は前に護身術の為体術を習った。
元々そういう類に興味があった。
それを使いたいのだけれど、ピンヒールのせいで出来ない。
強く腕を掴まれていて脱ぐことも出来ない。
ああ、もう。
韓国語で話して説得させよう。
ゆっくりと唾を飲み込んで、声が震えないように気を張る。
「私をこんなところに連れてきて、何が目的ですか？」
すると、驚いたみたいで腕をつかむ手が緩まった。
「お前、韓国語話せるのかよ」
「俺達はただ、オネエサンと遊びたいだけだっつーの」
ニタニタと汚い笑みを浮かべる男達。
ゾッと寒気がした。
逃げよう。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2276人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マロンチョコ26(プロフ) - ずっと更新楽しみにしてます (2017年11月20日 0時) (
レス) id: d93b2646ea (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃぱふぇ。(プロフ) - kimnaaさん» 返信遅くなりすみません(>_<)そう言って頂けてとても嬉しいです！有難うございます<(_ _*)> (2017年8月22日 7時) (レス) id: 4914aafb63 (このIDを非表示/違反報告)
kimnaa(プロフ) - テヒョン最高です！新しい設定で面白いです！続き楽しみです〜〜 (2017年8月17日 17時) (レス) id: e68b5e5454 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まっちゃぱふぇ。 | 作成日時：2017年8月10日 14時
