４ ページ4
JK「ちょ、何すんの！？セーブしてないんだけど。」
『彼女彼女言ってる奴が、彼女以外の女の家に普通にあがって、ゲームなんてしてるって、どうよ！？』
怒る私に、丸い瞳をさらに丸くしてパチクリと瞬きしているグク。
JK「女って…幼なじみじゃん。」
『そうだよ、幼なじみだよ。
幼なじみだけど、私だって、女だよ。』
悔しい。
私はグクに、女の子だという認識すらしてもらえていなかったのか。
所詮、私はグクにとって幼なじみでしかない。
悔しさと悲しさで、涙が滲む。
JK「え、どうして、」
『金輪際、私の部屋に入ってくんな、馬鹿うさぎ。
幼なじみ解消だ！！』
私はグクの背中を押して、部屋から追い出す。
JK「急になんだよ。幼なじみやめるって。辞めるって辞めれるもんでもないでしょ。
芸人のコンビ解消とはわけが違う。」
『じゃあ、もう、グクと話さない、グクに会わない、グクと遊ばない。』
JK「遊ばないって、こどもか。それに、どうせ部活で会うじゃん。」
『もう…グクを好きなのも辞める。』
涙が止まらない。
涙が、私の口を緩めてしまったのだろうか。
JK「え…俺を、好き？」
キョトンと、目を丸くするグクの胸を思い切り押して、扉を閉める。
終わった。
長かった片想いを、こんな形で終わらせてしまった。
JK「ねぇ、開けてよ。」
『開けるか、馬鹿！帰ってよ…これ以上惨めにしないでよ。』
うわぁぁぁぁぁぁぁぁんっと、声を上げて泣く。
泣いてやる。
鈍感なあんたは知らなかったでしょ。
私がこんなにもあんたのことを好きだったなんて。
こんなにもあんたのことを想っていたなんて。
あんたのすっとぼけた顔、笑えたよ。
グクの声は聞こえなくなった。
もう、帰ったのだろう。
苦しい苦しい苦しい。
もう、グクとは一緒にいられない。
もう、グクの笑顔をもう見ることは出来ない。
もう、グクは他の女の子のグクになっちゃった。
大泣きをしたまま、私は眠ってしまった。
ご飯も食べず、部屋に閉じこもったまま、朝を迎えた。
鏡を見れば、いつも通りの顔。
目が腫れでもしてくれれば、グクに罪悪感でも植え付けれたのだろうか。
…いや、私はそんなことを望んでいるわけじゃない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美月 - どんどん変わっていく生活があり、どきどきする (7月31日 4時) (
レス) @page38 id: 9240e7cce6 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - キュンですね、 (2021年10月2日 9時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - やんやんさん» 嬉しいコメント、ありがとうございました！これからも頑張ります！！！ (2020年10月26日 23時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - Alssさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！私の世界観を存分に出せるよう、頑張ります！ (2020年10月26日 23時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ☆☆さん» 私も、皆様が大好きです！！今更ですが、途中で終わらせるというのは私がしたくなくて、続きを書き続けています！ (2020年10月26日 23時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まゆう。
| 作成日時：2020年9月24日 22時
