役立たずのポンコツヌナ２【JK】

８９【JK】 ページ39

YG「有名になっていたさ。
マネージャーの今でさえ、ファンがついているんだぞ？

Aは容姿、ダンス、歌・・・・そういうのではなくて、真っすぐで綺麗な心でたくさんの人を魅了するんだ。

容姿端麗の人やダンスがうまい奴、歌がうまい奴はたくさんいる。
でも、あんなに綺麗な心を持った奴はいねぇよ。」



HS「それを知っているパンPDが、Aを手離すなんておかしいでしょ？」






ユラは口を閉ざす。


それは、ヌナがデビューできなかったことに、自分が関与していることを肯定しているのと同じだ。





ずっと信じていた。


一緒に頑張ってきた。




まさか、そいつのせいでヌナがデビューできなかったなんて知らずに、一緒に過ごしてきたんだ。








JK「・・・ユラ。」









でも、きっとヌナは言う。






JK「もう、嘘つかなくて良いよ。
もう、これ以上嘘を重ねて苦しむ必要はないよ。」








こんな時だって、きっとヌナは、ユラを責めないだろう。







JK「しっかり、後悔して、反省して、もう2度と同じことは繰り返さないで。


ユラ。もう俺はユラと一緒にはいられないけど、別の道でユラが幸せになれるの、願ってる。」




ユラは涙を流す。








本当は許せないよ。


こいつのせいで、ヌナは・・・・。


でも、きっと。


ヌナはユラを許す。


だって、あのヌナは、そういう人だから。









それから、ユラは脱退した。



やりたいことができたから卒業するという形になった。






1人いなくなって寂しくなった。







でもきっと、これが俺たちとユラにとって最善の道だろう。









JK「ヒョン。」




JN「ジョングク。何？」




JK「何で黙ってたんですか。
俺、てっきり、付き合っているんだと。」



JN「僕、付き合ってるなんて言ったことないよ？」




まぁ・・・・確かに？




JN「Aの希望だったんだ。
事務所に一緒に入る時、兄弟ということは絶対言うなって。

それ以来、僕とAはずっとずっと、兄弟ということは隠してきたよ。
２人だけの秘密。

まぁ、パンPDは知っていたけどね。

僕とAの写真が報じられた時、兄弟ということを公表するのはどうかと言われたけど、Aは絶対嫌だと。」




ヌナは、どうしてそんなに隠したかったんだろう。




今となっては、ソクジニヒョンの笑った顔がヌナと重なる。



なんで、俺たちは気付かなかったんだろう。

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