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JK「ヌナ、お願いだから話を、」
『ヌナなんて呼ばないで。
私はジョングクのヌナじゃない。』
そう言って、持っていたバナナキックをジョングクに投げつけた。
ジョングクの傷ついた顔。
涙をいっぱい瞳に溜めた顔を見たくなくて、私は走ってその場を立ち去った。
そんな顔されたら、私が悪いみたい。
嘘をつかれていたのは私なのに。
ずっとずっと走った。涙は次々と溢れてきて、視界は歪んでいく。
何でこういう時に、ジョングクの笑顔ばかりが浮かんでくるのだろう。
気付けば、ここに来ていた。
インターホンを鳴らせば、数秒で扉が開く。
TH「Aちゃん！？どうしたのっ！？」
テヒョンくんの顔を見れば、更に涙は溢れてくる。
彼に抱きついて、胸に顔を埋める。
TH「Aちゃん？とりあえず、中に入ろう。」
テヒョンくんは泣きじゃくっている私の手を引いてソファへと誘導し、そこに座らせる。
TH「ん。どうぞ？」
隣に座って、私の頭を押さえて自分の胸へと優しく押し付ける。
テヒョンくんの匂いやテヒョンくんの心臓の音が心地よくて、少しずつ、気持ちが落ち着いてくる。
涙も止まり、深く深呼吸をした私の顔を優しい表情で覗き込む。
TH「大丈夫？」
『うん。ありがとう。』
TH「何があったのって・・・俺が聞いても大丈夫かな？」
『・・・・ジョングクは、私の本当の弟じゃなかった。』
そう口にすれば、悲しい気持ちがまた溢れ出してくる。
TH「え？ジョングクが？」
『うん。
なんか・・・・・隣に住んでいる人が、たまたま私とジョングク・・・・いや、ジョングクのいとこのお姉さんだったの。
それで・・・ジョングクとその人が話しているの聞いちゃって。』
TH「そっか・・・。」
『お父さんとお母さんも私の本当の両親ではなくて・・・。
私は施設の子どもで、ジョングクの家に引き取られたんだって。』
TH「びっくりしたね。」
テヒョンくんは私の頭を優しく撫でながら話を聞いてくれる。
『多分、テヒョンくんに話したことはないんだと思うけど、私は記憶がないの。
ちょっとした事件に巻き込まれたショックで、それまでの記憶を失ったんだって。
目が覚めた時、一番に見たのはジョングクの泣き顔だった。
ジョングクはね、いつも私の傍にいてくれて、助けてくれて、時には叱ってくれて。
弟であり、親友のような存在だった。
私、記憶がないから、分からなかったんだね。』
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まゆう(プロフ) - ふらさん» コメントありがとうございます！いろいろ予想しながら読んで頂けて嬉しいです！ (2020年5月6日 22時) (
レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - のぞみさん» のぞみ様〜！！！！毎回、コメントに励ましていただいてます！手のひらで弄ぶ・・・なんか、かっこいいですね← (2020年5月6日 22時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パンダパンダさん» コメントありがとうございました！私の書くキャラは、素直でない人だらけで・・・（涙）いつも読んでくださりありがとうございます！ (2020年5月6日 22時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
ふら(プロフ) - 実のお兄ちゃん…整った顔…えっこれテヒョンくんだったらどうしよう！まさかのジンくん…？とかワクワクしてたので、更新されて答えが出た時『きゃーーー！！』って叫んじゃいました……＞＜ 文才とても憧れます…このお話大好きすぎて胸が苦しいです（笑） (2020年5月4日 22時) (レス) id: 980a03a8d9 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - まゆうさん！！お久しぶりです←コメントしたいのに、我慢してました笑今回も素敵です。はぁ…文才って罪ですね……まゆうさんの掌で弄ばれてます！！恋っていいですねぇ。何度も投票済みですってなるファンより。いつも更新ありがとうございますっっ！！ (2020年5月2日 15時) (レス) id: 6ce2d3bb22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう
| 作成日時：2020年4月26日 23時
