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スマホがメッセージを受信する。




“Aちゃん。ジョングクの目が覚めたよ。”







ジンさんからだった。




涙が溢れ出す。



本物のジョングクが目を覚ました。




幽霊だったジョングクは、元の体に戻ることができたのだ。




けれど、未だに胸騒ぎは収まらない。




今度はスマホが震えだし、着信を知らせる。








『もしもし・・・・・。』



JN「Aちゃん?ジョングクが目を覚ましたんだ。」




『・・・・・はい。』




JN「・・・・でね、」







『・・・・私のこと、覚えてないんですね。』





JN「え?」





『ジョングク。私のこと覚えていないんですよね。』




JN「なんでそれを・・・」









違うよって・・・どこかでそう期待していたんだけど、ジンさんの肯定を意味する言葉に、胸が握りつぶされたように痛くなる。




けれど、私、祈ってしまったんだ。



願ってしまったんだ。





ジョングクが目覚めた時、私のことを忘れていますようにって。





ジョングクが笑って過ごせるなら・・・元に戻って、幸せな毎日を過ごせるなら、私はその笑顔の為に、ジョングクと喜んで離れよう。


でも、離れた時の辛さを味わうの私だけで十分なので、ジョングクからはこの幽霊の間の記憶を全部忘れて欲しい。



そう、私は確かに、願ったんだ。






“俺はヌナが好きなんです。大好きなんです。
俺は絶対に、ヌナから離れません。どこにも行きません。
だから、安心して、俺に愛されてください。”





どこにも行きませんって・・・・。






“もし、元に戻れたとしても、僕はここに戻って来る。
ヌナに会いに来ます。”





ここに、戻って来てくれるって・・・。









『あぁ、まただ・・・・。』






だから、嫌だったんだ。



だから、大切な人なんて作りたくなかった。


ジョングクのこと、好きになりたくなかった。








JN「Aちゃん・・・?」






『・・・ジンさん。
ジンさんも、私のことは忘れてください。
ジョングクは幽霊の間の記憶がない・・・なのに、その時のことを話したって、混乱するだけです。
ジョングクは、怪我をする前に戻るだけです。
幽霊ジョングクなんて、存在しなかった。
それでいいんですよ。』

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にこ - 伏線?っていう程でもないんやけど((失礼過ぎますごめんなさい)本屋さんとかのんが、『あ、そういうことか!!!』ってなって面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年8月13日 22時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 千晃さん» コメントありがとうございます!思い出しても、相手を思って我慢するジョングク・・・幸せになって欲しいですね。努力します! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます!作者的にも2人ともに幸せになって欲しいのです。・・・うう。努力します。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ぽんぽんさん» 報告、ありがとうございます!!報告嬉しいです! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パクちーさん» ありがとうございます!深夜にごめんなさい!!切なくしてしまいがちで・・・すみません。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月1日 22時

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