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『分からないじゃないですか。
今だって、ファンに刺されて、意識が戻らない・・・。』
そこまで言って、我に返る。
だって、それだと、まるでジョングクが元に戻るのを信じていないみたいだ。
そんな私を見て、ジンさんはやっぱり、優しく微笑んでくれる。
JN「ジョングクは、大丈夫。
だって、幽体離脱なんて、ありえない非科学的なことをしてでも、Aちゃんに会いに来たんだ。
これから先、何があろうが、ジョングクは絶対にAちゃんの元に戻って来る。
Aちゃんから離れたりしないよ。」
『ジョングクは、偶然私の家に、』
JN「偶然なんかじゃないよ、全部。
僕は、そう思ってる。」
真っすぐ私を見る瞳がとても綺麗で、揺るぎのないものだから、私はそれ以上何も言えなかった。
JN「それに、もう、2度目なんてない。
ジョングクをもう、あんな目には合わせないよ。
僕はジョングクのお兄さんだから。
ジョングクを守らないといけない。
ジョングクには、そんな頼りになるお兄さんが他に5人もいるんだ。
もう、無敵だよね?」
そう言って笑うジンさん。
『・・・そうですね。ジョングクはみなさんがいる。
だから、きっと、大丈夫です。
ジョングクは目を覚ます。』
こんなにも、愛されているのだから。
JN「だから、Aちゃんも、安心してジョングクを信じても大丈夫だよ。
まぁ、ただ・・・これは、僕はAちゃんのことを思って言っているだけであって、ジョングクの為を思って言っているわけじゃない。
僕には、ジョングクと同じくらい大切な弟がいるからね。
そいつのことを思うと、僕はジョングクだけを応援するわけにはいかない。
だから、これは、Aちゃんを思って言ったことだよ?」
ジンさんの言うことは、時々難しい。
この人には、人の何倍ものことが見えているのだろう。
私も、それほど人のことが見えていれば良かったのに。
『・・・・ありがとうございます。』
とりあえず、お礼を言ってみるが、ジンさんは私が話の内容を理解できていないことまで察していて、ひゃっひゃと笑っている。
やめてくれ。
いくら人がいないとは言え、そんな特徴的な笑い方で笑われると、人がやってきてジンさんのことがバレてしまう。
慌ててジンさんに向かって、自分の唇に人差し指を一本添えて見せると、急に真顔に戻る。
切り替え早いな。
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にこ - 伏線?っていう程でもないんやけど((失礼過ぎますごめんなさい)本屋さんとかのんが、『あ、そういうことか!!!』ってなって面白かったです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年8月13日 22時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - 千晃さん» コメントありがとうございます!思い出しても、相手を思って我慢するジョングク・・・幸せになって欲しいですね。努力します! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - カナタさん» ありがとうございます!作者的にも2人ともに幸せになって欲しいのです。・・・うう。努力します。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - ぽんぽんさん» 報告、ありがとうございます!!報告嬉しいです! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - パクちーさん» ありがとうございます!深夜にごめんなさい!!切なくしてしまいがちで・・・すみません。 (2020年3月14日 21時) (レス) id: 77e5296d5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2020年3月1日 22時