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言えなかった。


私はオッパのことが大好きなんですって。



自分で、オッパと一緒にいる未来を無くしてしまった。






大好きで、大好きで仕方がないのに。


私がずっと一緒にいたいのは、オッパだけなのに。


オッパにこの、溢れるほどの想いを伝えることができなかった。




悔しさと悲しさと辛さで、胸が苦しい。呼吸ができない喉が苦しい。




やっぱり、私にオッパと一緒にいる未来はないんだ。









JM「泣かないで。」








声がして振り向けば、ジミンがいた。



眉尻を下げて、困ったように笑うジミン。


ジミンは、私の手を引いて立たせる。






JM「帰ろう。送っていくよ。」




ジミンは私の手を引いて、バイト先から家までの道を歩く。








JM「A、辛い?」



『そりゃ、辛いよ。辛い・・・本当に。生きるのが嫌になっちゃうくらい。』




JM「じゃあ、一緒に、やめちゃう?生きること。」



ジミンが私をまっすぐ見る。



ジミンがそんなことを言うなんて。



驚いた私は、目を見開いてジミンを見る。








JM「ははっ、嘘だよ。
もう、そろそろ時間かな。
これ以上ここにいれば、本当に、夢になっちゃうよ。」




夢?




ジミンは何の話をしているの?


更に頭の中は混乱してしまう。



私の幼馴染は頭がおかしくなっちゃったのだろうか。





ジミンはそんな私の表情を見て、ははっと糸目で笑った。






JM「A、今、夢のこと忘れていってるでしょ?
あの人と付き合っていた夢。」



『なんで言っていないのに分かるの?』



JM「それは、僕が妖精だからかな?」





うわぁ、ますますおかしくなっちゃった。




自分のこと、妖精だなんて言ってるよ。







JM「でも、それ、忘れたらダメなやつだからね。
全部忘れると、元の世界に戻れた時に、記憶、無くなっちゃってるよ。」




『元の世界・・・?何、そのSF的な響きの言葉。』



JM「Aは長い夢を見てるんだよ。
まぁ、この未来も、実際にあった未来なんだけどね?
でも、あの時、ジョングク先生は、この道は選ばなかったから。」



『・・・ってことは、私、またオッパに会えるの?』



涙が次々と溢れ出てくる。



JM「ほんと、泣き虫なんだから。」


ジミンが笑う。


だって、これが泣かずしていられるか。






この未来は、本当の未来なんかじゃなかった。

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設定タグ:ジョングク , BTS , 防弾少年団   
作品ジャンル:タレント
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りぃ - ああ涙が止まらないよおお(;;)勿論グクと○○ちゃん結ばれてよかったんだけどジミンが記憶戻ったところ大泣きしてしまったー!!( ; ; )よかったほんとに、、!!今まで読んできた小説でいちばんです! (2021年5月2日 18時) (レス) id: 6a137e9fb7 (このIDを非表示/違反報告)
chan(プロフ) - 泣きました。作者さん最高です! (2021年4月22日 0時) (レス) id: 13c40b890a (このIDを非表示/違反報告)
わたし。(プロフ) - ジミナー!って色んな涙が出ました! (2021年4月1日 22時) (レス) id: 373e34b3f9 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 今まで色んな小説を読んできてこんなに心が揺さぶられた小説は初めてでした!!!!本当に本当に面白くて読んでる最中は凄く泣けてきて本当にこの小説に出会えて良かったです!!!!! (2021年2月7日 12時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
miki-miki(プロフ) - まゆうさんのお話を読み始めてから他の事が一切できなくなりました…。面白すぎて読み終わるまで何も手にくださいつかないです…。全ての作品を読み終わる頃には、廃人になってしまいそうです…w感想沢山食べありますがとても語りきれないので最高でした!!とだけ…! (2020年10月4日 16時) (レス) id: 969190ed48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆう | 作成日時:2020年2月14日 23時

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