53.【TH】 ページ4
ソクジンさんは俺に微笑んで奥へと戻っていく。
TH「・・・はぁ。ほんと、何だったんだろ。」
気付いてしまえば、今度はAにしてしまったことへの罪悪感で胸が苦しくなる。
涙が溢れそうなくらい、息がつまる。
YR「テヒョン・・・？」
TH「俺は、何て最悪な奴だったんだろう。
なんで、Aを信じてやれなかったんだろう。」
YR「ちょっと。待ってよ、何を言ってるの？」
TH「大体、Aが浮気なんてできるわけがないんだよ。
Aはいつだって、俺のことを考えてくれていて、真っすぐに俺を好きでいてくれていた。
そんな簡単なことに俺は何で気付けなかったんだろう。」
涙をこらえてユリを見れば、彼女の顔は青ざめている。
TH「ねぇ、ユリ。どこからが嘘なの？
俺の知っているユリは、全部嘘なの？」
YR「全部本当よ！！幼馴染の私よりあの子のことを信じるの？」
TH「もちろん。俺が好きになった子だから。もう、遅いけど・・・今更信じたってもう遅いけど。」
YR「本当よ・・・全部、本当よ。あの子が私の彼氏を盗ったのも、テヒョンを裏切ったのも。」
ユリは目に涙を溜めながらそう訴える。
けれど、もう俺はユリを信じてやれない。
「ふーん。じゃあ、本当のこと、僕が代わりに言いましょうか？」
突然、個室から一人の男が出てくる。
色気を身に纏ったような容姿だが、どこか可愛らしさもある。
「Aを驚かせたくて隠れていたのに、こんなことになるなんて。」
男は俺を一瞬見たあと、ユリを冷たい瞳で見下ろす。
「キスしないとテヒョンを傷つけるって脅してキスをさせたのも、彼氏を盗られたって嘘ついたのも、そのせいで、Aが残りの高校生活ずっといじめにあっていたのも・・・全部、嘘ですか？」
その男の言葉に耳を疑う。
あの写真・・・あのキスは俺を守るためにしたものだったの？
そして、Aは、あのあといじめにあっていたの？
YR「でたらめ言わないでよ。あなた、誰なのよ。」
「僕は、パク・ジミンと言います。
Aの双子の兄ですが・・・まぁ、諸事情により、しばらく離れて暮らしていたんです。
ようやく、今日こっちに帰ってこれて、Aに会いに来たんだけど。
ほんと、迷惑。
サプライズで、注文を取りに来たAを脅かせるつもりだったのに。」
Aに双子・・・一度聞いたことがある。
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わたし。(プロフ) - 泣きました！！テテの気持ちもグクの気持ちも… (2021年3月31日 16時) (
レス) id: 373e34b3f9 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - やばかったです！(謎)私はテテペンですが、読んでいる途中、やっぱりグクとも結ばれてほしいなぁ…と思うくらいに、とてもいいお話でした。これからも頑張ってください！おうえんしています！ (2020年8月9日 10時) (レス) id: ca2700ca3f (このIDを非表示/違反報告)
myun69141(プロフ) - グクのとこ見てるとすごい涙でてきます、、片思いはほんとに辛い…素敵な作品をありがとうございます！ (2020年7月11日 16時) (レス) id: 9abae9e3d4 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - この作品でまゆうさんの作品で泣いた数5作品目を突破いたしました！本当に面白いです！まゆうさんのような文才能力があれば…と切実に思うばかり…！どの作品も大好きです！これからも応援してます！素敵な作品をありがとうございました！ (2020年6月22日 1時) (レス) id: d5650580fd (このIDを非表示/違反報告)
ﾅｵ - めちゃめちゃ泣けました。こんなにすごい作品が書ける作者様を尊敬します！！こんなに良い作品を書いてくださりありがとうございました。 (2020年4月27日 23時) (レス) id: 3efff88a0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう
| 作成日時：2020年1月2日 23時
