甘やかして溶かして食べたい。2【JN】 (ページ41)

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オッパに愛されて幸せだったはずなのに、一気に不安になる。

こんな私で本当にいいのだろうか。

鏡越しに、右手の指輪が目に入る。

私は、こんな素敵な物を貰っていいのかな。

一度考えてしまうと、どんどん不安になっていってしまう。

この先、オッパは私に飽きたり、私に幻滅したりして、離れていく時が来るのかもしれない。

彼の人生に、私はいなくなるのかもしれない。

そう思うと、今の幸せが怖い。

JK「ヌナー。」

女子トイレに入って来るジョングク。

私以外がいたらどうするんだよ。

JK「遅・・・それ、どうしたんですか。」

私の顔を見るなり険しい表情を浮かべる。

『あぁ・・・こけた？』

JK「その冗談、面白くないですよ。」

別に、面白さは求めてないけど。

JK「さっきの女たちですか。ちょっと、俺、話をしに行ってきます。」

『行かなくていいから。大丈夫。見た目ほど痛くないから。
肌白いから、目立ってしまうだけだよ。』

JK「・・・そんな、無理して笑わなくてもいいですよ。」

頬に優しく触れるジョングク。

少しだけピリッとするけど、頬よりも痛いのは心だ。

心が、とても痛い。

それをジョングクに悟られないように笑う。

『親父にもぶたれたことないのにって、言うべきだったかな？』

JK「なに、馬鹿なこと言ってるんですか。」

ジョングクはポケットからハンカチを取り出し、水道の水で濡らす。

そして、それを私の頬にあててくれる。

ひんやりとしたハンカチが、少しだけ熱を持っている頬にはとても気持ち良い。

『ありがとう。』

JK「とりあえず、トイレからは出ましょう。
誰か入ってきたら、白い目で見られるのは俺ですから。」

ジミンに心配をかけるのは嫌だったので、ジョングクに鞄を取って来てもらって、そのままテヒョンとの打ち合わせに行くことにした。

コンシーラーとファンデーションで隠せば、叩かれた跡は見えない。

無かったことになった。

けれど、一度抱いてしまった不安は、誰にも吐き出せないまま、私の中でどんどんどんどん大きくなっていってしまった。