甘やかして溶かして食べたい。2【JN】 (ページ34)

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自分の右手薬指を確認すれば、そこにはシンプルだけど可愛いデザインの輝く指輪がはめられている。

JN「今すぐにとはいかないけど、いつかの為の約束。

それと、まぁ、僕のものっていう印かな。
変な奴が近寄ってきても嫌だし。
ずっと、それつけててね。」

そう言って、再び料理を再開するオッパ。

『・・・え！？待って。何ですか、このサラッとした感じ！！
しかも、これ絶対安くないですよね！？』

JN「クリスマスプレゼントの1つ。」

『いやいやいや、そうだとしても、シチュエーションというものが。
こうもサラッと渡します！？』

JN「シチュエーションね。Aは、シチュエーションが大切なんだね。
分かった。本番の時はきちんとするね。」

任せてと言わんばかりの笑顔を見せてくるけど、私の脳内は軽くパンク中だ。

指輪貰ったし、しかもサラッと将来の約束までした気がする。

本番って・・・。

JN「・・・あんまり聞かない方が良いかなぁって思ってたんだけど、気になるから言うね。
あの指輪どうしたの？」

『あの指輪とは？』

オッパは食器棚のグラスが入っている段を見る。

オッパ・・・知っていたんだ。あそこに隠されたままだった私の傷。

JN「見るつもりはなかったんだけど。
Aがお酒で酔ってて、水を飲まそうとしたときに見えたんだ。」

『・・・あれは、オッパと付き合い始めてすぐにジョングクに処分してもらいました。
元々、そんなに思い入れもないし、なかなか捨てる機会がなかっただけだったので。』

婚約指輪なんて、安いものでないし、捨てるのも勿体ない気がするし、かといって売りに行くのも違う・・・。

処分の方法を悩んでいると、その役をジョングクがかってでてくれたのだ。

オッパのおかげで、その指輪に対しての想いは一切なくなっていたから、あっさりと手放せた。

JN「そっか。なら、良かった。」

オッパは安心したように目を細めると、出来上がった料理を皿に盛りつける。

ちなみに、この計画性皆無だったオッパは、もちろんお泊りの服なんて持ってきておらず、昨日着ていたスーツしかない為、ジョングクに服を借りに行った。

白いパーカーに黒いズボンを履いたオッパ。

ジョングクもスタイルが良いから、オッパに合うんだろうな。

ジミンは少しだけ小さい。とは言っても、私よりはかなり大きいけど。