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その夜、しばらくはオッパのことを考えて眠れなかった。
次の日、昼にジミンとジョングクと一緒に社長室に行けば、いつも通りのオッパがいた。
けれど、あれ以来、オッパが私と二人きりになることは無かった。
ご飯を食べた後、ジミンとジョングクと一緒に帰されるし、呼び出されることもない。
そしてそのまま、絵本フェアの日はやってきた。
JK「ねぇ、ヌナ。ヒョン、本当にくるんですかね。」
『さぁ。私、最近、オッパと話していないから。』
JM「確かに、昼ごはんの片づけという名目の２人きりの時間、最近ないよね。
どうしたの？」
『・・・さぁ、あのオッパの考えることは私には分かりません。』
あの、キスを後悔でもしているのでしょうか。
けれど、こんなあからさまに避けられてしまうと、やっとオッパへの恋心を自覚した私は落ち込むのですが。
後悔して、会うのを辞めるくらいなら、キスなんてしなければ良かった。
前の関係のままで良かった。
もう、好きではなくなったのでしょうか。
ジミンは昼休憩に行った。
私とジョングクだけでフェアを回す。
JK「まぁ、打ち合わせでも、昨日の最終確認でも、来るって言ってましたし。
来るのでしょう。
もう、フェアが始まって３時間たちますけど？」
ジョングクは売れた絵本を補充しながら言う。
笑顔だ。今日のジョングクはちゃんと営業スマイルだ。
けれども、目は全く笑っていない。
オッパ、早く来ないと、忙しさでジョングクがやさぐれそうです。
私は、そんなジョングクを心配しながら、お客様の対応をする。
「・・・A？」
ふと、懐かしい声が聞こえる。
けれど、生憎、その声の持ち主に、私は会いたくない。
その声の方を見れば、やはり・・・あいつがいた。
『ジョンヒョさん・・・。』
JH「そんな、よそよそしく呼ぶなよ。
昔みたいにオッパって呼んでくれよ。」
彼は昔のような爽やかな笑顔を浮かべる。
私の好きな笑顔・・・けれど、今はそれに嫌悪感を抱く。
『・・・もう、赤の他人ですよね。』
JH「そんな寂しいこと言うなよ。俺たち、あんなに愛し合っていただろ？」
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作者名：まゆう
| 作成日時：2019年12月9日 0時
