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社長室のある最上階へとつき、オッパが降りる。
オッパの背中を目で追う。
あの背中に思いっきり抱きつけたらどんなに良いだろうか。
オッパは足を止めてこちらを向く。
JN「・・・そんな寂しそうな顔しないで？僕だって、本当はこのまま一緒にいたいんだ。」
オッパは困ったように笑った。
何か言おうと思ったが、すぐにエレベーターの扉が閉まる。
今度こそ、編集部の階を押す。
寂しさが、顔に出てしまっていたのだろうか。
付き合い始めてすぐにオッパの忙しい時期に入り、ゆっくり二人で会えるのは昼ごはんの後の片づけだけ。
あの一夜以来、なかなか一緒にいることが難しい。
クリスマスさえ終われば、今よりは一緒にいられることが増えるはず。
そう自分に言い聞かせて、この寂しい気持ちは表に出さないようにしていた。
けれど、オッパには伝わってしまったようだ。
困らせたくなかったのに・・・。
編集部につき、ジョングクと目が合う。
JK「ヌナ？何かありました？」
『いや・・・何もないよ。ジョングクこそ、何かあった？』
JK「え？俺に何かがあるわけないじゃないですか。
何でそう思うんですか？」
テヒョンが言っていたなんて言えず、なんとなく？という言葉でごまかす。
JM「もうすぐクリスマスだね！
付き合って初めてのイベント！！日中は仕事にしても、夜はヒョンとデートするの？」
『・・・多分しないんじゃないかな？
オッパ、今凄く忙しそうだから。クリスマスまでは一緒にいる時間なんてとれないよ。』
JK「まぁ、この業界、クリスマス凄いですもんね。
俺なら、プレゼントは絵本じゃなくてゲームが良い。」
『いやいや、出版社で働いている人が何言ってるの。』
クリスマス・・・。
初めてのイベント・・・。
けれど、オッパと過ごせないことは確定しているので、できるだけ考えないようにしている。
少しでも考えてしまうと、寂しさと悲しさで涙が出てしまいそうだから。
JM「そんな顔しないで。大丈夫。
いつもみたいに、SUGAで一緒にクリスマスパーティしよう。
今年も、あのヒョンはクリスマスも暇そうだし。」
ジミンが私の頭を優しく撫でてくれる。
そう、いつも通り。
いつも、ジミンとジョングクとクリスマスを過ごしている。
そのいつも通りなのだ。
別に、彼氏ができたからといって、日常がガラリと変わるわけではない。
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作者名：まゆう
| 作成日時：2019年12月9日 0時
