63. ページ13
昔はよく通っていたし、半同棲していた。
ここにまた来ることがあるなんて。
なんとか話して、写真は消してもらおう。
その為なら土下座でもなんでもしよう。
家に着き、深呼吸をする。
そしてインターホンを押せば、すぐにそいつは出てきた。
私を見た彼はニヤリと不敵な笑みを浮べる。
JH「待っていたよ。
さぁ、入って？」
『いや、ここで大丈夫です。
あの、写真を消してもらえませんか？』
自然と声が震えてしまう。
けれど、オッパに想いを伝えるために、私はここで頑張らないといけない。
JH「ははっ。何言ってるの？消すわけないよね。」
ジョンファは私の腕を掴む。
「ほら、入れよ。」
『入りません。』
「・・・あの写真、ばらまいていいの？」
スマホをわざとらしく見せてくる。
あぁ、こいつのスマホを奪い取って壊せたらどんなにいいだろうか。
私は悔しさのあまり、下唇を噛み締める。
力でこいつに勝てるわけがない。
でも、ジョングクたちを巻き込むわけにはいかない。
私は彼をきっと睨む。
すると、私の後ろから手が伸びてきて、彼のスマホをスルッと奪い取る。
あまりに急なことだから、彼も驚いて固まっている。
後ろから香る甘い匂い。
スマホを奪い取った大きな手。
ああ、なんでここにいるのでしょうか。
『オッパ・・・』
振り向けば、彼のスマホを持っているオッパ。
普段のオッパからは想像出来ないくらい、かなり怖い表情をしている。
JN「これが、僕とAの邪魔をしてるんだよね？」
ジニオッパはスマホに目をやると、それを近くにある貯水池に向かって投げる。
ポチャンと音をたてて沈んでいくスマホ。
壊したいとは思ったけど、本当にするなんて。
この人、怒らせたらダメなタイプだな。
JH「何すんだよっ。
お前なんだよっ！！！」
JN「・・・Aの会社の上司。」
上司！？いや、まぁ、上司だけど！！
そんなもんではないでしょうが。
JH「お前、警察呼ぶぞ。」
JN「警察？いいね、呼ぼうか。
呼ばれてヤバいのはそっちだよね？
Aを脅したこと全部話すよ。
あ、君の会社に話すのもいいねー。
あそこの社長とは、よく飲みに行くんだ。
それだけじゃない。
ここらへんの全ての会社に話をして、お前を雇えなくしてやるよ。
職を失ったお前はどうするんだろうな。」
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作者名：まゆう
| 作成日時：2019年12月9日 0時
