71【TH】 ページ21
【TH side】
あいつが俺の前から消えて、1年が経とうとしていた。
あいつが居なくなってすぐにヌナに告白されたけれど、俺は断った。
俺にはあいつしかいない。
いなくなって、存在の大きさに気づくとは、ほんと、俺はバカだと思う。
なんでもっと、早く気づけなかったのかな。
未だに俺はあの指輪を捨てられないし、A以外の女を見たって、心は動かない。
さすがに、泣くことはなくなったけど。
俺はこのまま一生、忘れられないんだよ。
JK「テヒョンイヒョン、顔が腐ってますね。」
TH「ジョングク、俺はお前のヒョンなんだけど。」
今日は仕事はオフで、みんな宿舎にいる。
JK「そんな腐ったヒョンに、俺から質問があります。」
俺の前に座るジョングク。
なんだ、こいつ。変なの。
JK「ヒョンは、Aヌナのことが好きですか？」
TH「・・・は？」
JK「顔が怖いです。
俺、質問辞めますよ。
全部答えたらプレゼントがあるのに。」
グクが持っているのはバナナキック。
俺、そのプレゼントいらない。
でも、Aのことを話すのは久しぶりだ。
みんな、Aの話は一切しない。
それはAを失った悲しみを全員が抱えているのと、俺への気遣い。
TH「・・・好きだよ。愛してる。
でも、それはもう、どうでもいいことだろ？」
JK「うん、そうですね、クソどうでもいいです。
はい、次。」
ジョングクは真剣な顔で進めていく。
ほんと、なんなのこのマンネ。
JK「ヒョンは、自分が好きな人を幸せにするという以外の愛し方を知っていますか？」
TH「どういうこと？」
JK「相手の幸せを願うっていう愛し方ですよ。
相手が他のやつと幸せになるのを祝うんです。
相手にとっての幸せを1番に願うという愛し方。
ヒョンにはできますか？」
考えたこともなかった。
相手の幸せを願うという愛し方？
俺はAを幸せにする。
俺がAを笑顔にする。
それしか考えていなかった。
ふと、Aの指輪を思い出す。
Aと婚約者。
その2人を祝うことは出来るんだろうか。
もしかしたら、もう2人は結婚しているのかもしれない。
Aは笑顔で幸せな毎日を過ごしているかもしれない。
けれど、その相手は俺じゃない。
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ここまる(プロフ) - まゆうさんの小説全部大好きなのですが、やっぱりこの作品が1番大好きです(*^^*)何回も読み返しちゃいます。文才素晴らしすぎてほんとに天才だと思います！！いつも素敵な作品をありがとうございます(o^^o) (2020年12月3日 20時) (
レス) id: 3c8b97a1b0 (このIDを非表示/違反報告)
uk(プロフ) - 一気に読ませていただきました。とっても切なく何度涙を流したか。素敵な作品に出会えて嬉しいです。他のお話も楽しませていただきます、ありがとうございます。 (2020年10月6日 16時) (レス) id: 7eeed36c19 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - ヤバすぎ！胸がキュウと締めつけられました。涙が止まらなかったです。 (2020年9月18日 12時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
#Hazuki_°｡(プロフ) - このお話すごく感動しました…！途中でジョングクが、最後の意地ってあったじゃないですか…あれでもう…泣きました…すごい文才をお持ちで…面白かったです！ありがとうございました！ (2020年1月11日 12時) (レス) id: 6acf6e12b1 (このIDを非表示/違反報告)
きらら - このお話すごく大好きです！とても感動しました！！ありがとうございました。。 (2019年12月18日 21時) (レス) id: d195d3ea68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆう
| 作成日時：2019年11月22日 23時
