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あの日(グクが熱を出した日)から何日かたったが、相変わらず私はグクと話せないでいる。
グクから何度も話しかけようとしてくれているのだけれど、私はいろんな理由をつけて逃げてしまっている。
そろそろ本気でグクに怒られるのではないだろうか。
コンコン・・・。
部屋の扉を叩く音がする。
オンマ洗濯物でも持って来てくれたのかなーなんて、特に気にもとめず扉を開ける。
そこにはオンマの姿ではなく、グクが立っていた。
『うわ、グク・・・。』
JK「ちょーっとヌナに話がありまして!」
グクはいつものようにニコニコ笑いながら部屋に入ってくる。
『あ、ごめ・・・用事があってね、また後にしてくれる?』
私はいつものようにグクに背を向け逃げようとするが、すぐに腕を掴まれ強く引っ張られた。
気づくと背中には私の部屋の扉、顔の横には扉にドンと伸びているグクの腕、目の前にはグクの顔。
あー、これが世の女性の憧れ、壁ドンなんですねーなんて変に感想なんて考えちゃっている。
JK「うん、ごめん。今日は逃がしませんよ?」
グクはニコニコ笑っているけれど、それが本当の笑顔なんかではないことなんて、さすがに分かります。
目が笑ってないですー。
JK「ヌーナ。」
『あ、はーい・・・』
グクの綺麗な瞳が私を見つめている。しかもこんな至近距離で。
耐えれなくなってつい顔を横に背けてしまう。
JK「なーんで横向いてんの?
僕はここだよ。」
両頬を掴まれ真っ直ぐ向き直される。
いやいや、そんなことされたら左右から力を加えられ真ん中に逃げてきた両頬の肉によって私の顔が放送禁止な程歪んじゃってるんですけど。
JK「わー、凄い顔。」
『あんががいだんえそっ』
あんたがしたんでしょっと文句の1つでも言ってやりたいのに、最早喋ることさえ出来ません。どうしましょう。
JK「ヌナが逃げるからだよ。
最近僕のこと、とっことん避けてくれてるよね?
なんで?」
真っ直ぐ見つめてくるグクの瞳にたらりと冷や汗が流れる。
避ける?そんなつもりは全然無かったんだけど・・・
でも、体がグクから逃げてしまうんです、瞳がグクを見れないんです、だってグクといるとドキドキして心臓が大暴れしちゃうんだもん・・・
なんて乙女チックなことペラペラと言えるわけない。
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さあと(プロフ) - 楽しかっです。グクのたくらみがうまくいってよかった(^^) (2020年8月17日 0時) (レス) id: ec1f7b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
BTS taehyng - このお話すごく良かったです! めちゃくちゃボロ泣きしました!久しぶりにこんな泣きましたwまた思い出すだけで涙が出てきそうです。甘酸っぱい様な悲しいような、、、、、でも最後はグクとくっついたので良かったですが記憶の所がやっぱり悲しかったですね笑 (2020年2月19日 0時) (レス) id: e80d337afd (このIDを非表示/違反報告)
ひなぴ〜♪ - 私もジンとグクおしなんです!! 次の小説は、ジンメインがいいです!!また、今回の小説面白かったです! これからも頑張ってください!! (2019年11月16日 8時) (レス) id: 26489886b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2019年11月13日 10時