重岡大毅 ＊ SCARS

36.Trippin on me baby ページ36

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深夜２時





楽しかった宴が気付けば終わってて
しん、と静まりかえっている







電気はついているけど
多分、私以外に起きてる人はいなくて





2人部屋があるのに
万紀さんすら寝てしまっている






……起こすのも悪いけど、
1人で部屋使うのも申し訳ないしなあ








どうしていいかわからなくて
1人ぼーっと天井を見る







スースーと聞こえてくる寝息に
今日までのことを思い返す








この4日間、いろんなことがあったなあ







振り返ると
思い出すのは楽しかったことばっかりだ







予定よりも早くいらっしゃった、顔合わせ




重岡さんが人見知りで
目すら合わせてもらえなかったり








息子たちがやってるゲームを
20代の人気アイドルがやってて、
しかも手こずってたこととか







彼女がいるってことに
勝手に悲しくなっちゃって1人で泣いたり








明るい人だって思ってたのに
切ない顔もすることを知ったり








たったの4日間








でも、あまりにも濃すぎたみたい









お仕事の相手なのに、
たった４日しか一緒にいないのに、






気付けば大好きで
気付けば目でいつも追っていた







こんな気持ち、いつぶりだろう








A『さよなら、なんだなあ…』








ぽつん、と呟いた独り言








認めたくない事実を認めようとして
知らぬ間に溜まってた涙が零れた








…何回泣くんだろう私は









メンタルの弱さに呆れて
みなさんを起こさないように部屋を出た








2人部屋のベランダは
海が見えるから、気持ちを落ち着かせよう








誰にするわけでもない言い訳をして
もう１つの部屋へ向かった






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