にゃん64 ページ7
「赤葦さん、ごめんなさい」
「いや、大丈夫。気づかなかった俺にも責任があるから」
背中に熱を感じる
それがやけに、自分の中でぐるぐる回っているようで、よくわからない
なんだかいつもより、手のひらが汗ばんでいるように感じる
「花火もう始まっちゃいますね」
首のあたりに預けられた顔からいい匂いがした
それがまた俺の中でぐるぐると回っている
「あ、あそこのベンチに行こう」
人のいないベンチまでたどり着くと、そっと下ろす
下駄を脱がせて足元を確認すると、親指と人差し指が赤く擦れていた
「こんなんで、よく歩けたね」
「えへへ、⋯⋯ごめんなさい」
別に怒っているわけじゃないのに
ただ、心配なだけ
「あ、見て赤葦さん、花火!」
そう声を上げると突然空が光った
見上げると、赤、黄、オレンジ
色とりどりの花火が、夜空を彩っていた
「きれい⋯⋯」
でも俺は、真上の華よりも、ふと目に入った光景に目を奪われていた
花火を反射して、キラキラと輝く横顔
それに見とれている自分に気づいて、胸の奥がぎゅっと掴まれているような気がした
もしかして、俺は___
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空 - まあさん!あなたは天才ですか!?私にはこんな神作、作れません!マジ続きが気になります❗更新頑張ってください🎵応援しています❗ (3月25日 16時) (レス) @page15 id: 139b425bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあ | 作成日時:2024年3月21日 20時