にゃん48 ページ26
「よっしゃあ、セーフ!」
「ま、また負けた⋯⋯!」
ラスト1枚をギリギリ引ききって勝利
あっぶねぇ⋯⋯負けるかと思った
ビリだったAは悔しそうに手元のジョーカーを見つめている
「そういえば、罰ゲームはどうするの」
月島が余計な一言を挟む
A落ち込んでるんだから、やめてやれよ
「5回やってビリだったやつ2人が1番勝ってたやつの言うこと聞くにしよーぜ」
リエーフも余計なこと言うな⋯⋯!
俺とA以外の4人が賛成して、そういうことに決まった
さっきはAがビリ、影山が2番目
今回はAがビリ、俺が2番目
Aは王手をかけている、別な意味で
「あ︎︎゛っ」
「A、そんな顔に出しちゃだめだ⋯⋯!」
Aが負け続けてる原因は、どう考えてもこのポーカーフェイスのできなさだと思う
俺からジョーカーを引いた瞬間に青ざめる顔
誰が見ても絶対わかっちゃう
「ツッキー、ツッキーなら分かってくれるよね?」
「いやごめん、わかんないかな」
「いじわる!」
取って下さいと言わんばかりに1つだけ飛び出たカード
月島はそれを鼻で笑いながら、別なカードを取ろうとする
「⋯⋯つっきぃ、」
「⋯⋯あーはいはい、今回だけだからね」
仕方なそうにため息をついて飛び出たカードに手を移す月島を、俺は2度見する
この目の前のやつは本当に俺が知ってる月島なのだろうか
こんな慈悲深いやつは俺知らない
「何なのその目、心外なんだケド」
「いや、月島くんにも優しさがあったんだなって」
「余計なお世話だよ」
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作者名:まあ | 作成日時:2024年3月9日 13時