にゃん36 ページ13
リエーフのレシーブ練をしながら木兎達の方をチラリと見る
どうやら、さっきから木兎は全て成功しているらしい
メガネくんのブロックも悪くはないんだけど、うまくこう捕まえきれてないよな
しょうがない、ここは黒尾センパイがお手本を見せてやりますか
「じゃあ2枚でどーだ」
ちょうどリエーフが音を上げたところで、練習を切り上げる
「2枚、ブロック上等ォ!」と意気込む木兎
その鼻っ柱、折ってやるよ
「メガネくんはストレートをキッチリしめとけよ!」
あえて空けておいたクロスのコース
木兎なら絶対ここに打ってくる
体の向きを確認して素早く腕を移動した
ブロックゥ!
「ウェーイ」
さっきから静かなAの方を見ると、何か言いたげな顔でこちらを見ていた
ずっと澄んだその目は、ただただまっすぐこちらを見ていた
「何、何か言いたいことでもあるの?」
メガネくんもその視線が気になったのか、探るような目つきで尋ねる
「ツッキーさ、バレーって楽しい?」
「⋯⋯は?」
なんか、あんま楽しそうに見えない
「別に。⋯⋯別に、たかが部活だろ」
そんな、ずっと続けてくものでもない
空気がだんだんと冷えていくように感じる
「ふーん、じゃあ、やめれば」
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作者名:まあ | 作成日時:2024年3月9日 13時