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ざあっと風が吹いて、周りの木々をゆらす


武夫くんに髪を触られて、「どうしたの」と目を見る





なんでもないっ、と叫ぶように言った武夫くんは、外を見て、「あ、信介じゃん」と指さした


確かにそこには、列の真ん中くらいに、誰よりもまっすぐな姿勢で走ってる信ちゃんがいた




私と信ちゃんは、今年、初めてクラスが離れた


それに信ちゃんはバレー部に入って毎日遅くまで練習しているから、一緒に帰ることも無くなったのだ




この間の新人戦


野球部が2回戦で敗退したあと、まだ勝ち残っていたバレー部の応援にいった



信ちゃんは、出ていなかった


2階の応援席でメガホンを持ちながら、声を張り上げて応援していた



私は、信ちゃんのバレーが好き


そんなに背が高いわけでもないし、力が強いわけでもない


でも、動きが全部丁寧で、きれい



バレーボールへの愛が伝わってくる




他の人よりも早く体育館に行って、ネットを立てたり、ボールを拭いたりしているのを、私は知っている


体育のバレーでも、できない子への気遣いの仕方が優しかった




でも、信ちゃんのすごさを感じるたびに、




___自分には何もないんだな




そう感じる





目の前を通り過ぎて走っていく信ちゃんが、ずっとずっと、遠く感じた

.→←絵の具



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設定タグ:ハイキュー , 北信介   
作品ジャンル:恋愛
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まあ(プロフ) - やぁでぅんさん» コメントありがとうございます!これからも楽しんでもらえるようがんばります(#^.^#)応援よろしくお願いします! (3月5日 19時) (レス) id: 32d641a401 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - めっちゃ面白くてあっという間に見終わってしまいました!これからも無理のない程度に更新頑張って下さい!! (3月4日 23時) (レス) @page8 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まあ | 作成日時:2024年3月2日 8時

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