【HQ】み ゃ ー つ む 注 意 報【宮侑】

注意報10 ページ10

「それにしてもAちゃんの弁当美味そうよな」

「え、そうですか」



突然治先輩が話に入ってきた


「確かに彩り綺麗だよね。誰が作ってるの」

「私です」


いやそんな信じらんないみたいな顔しないでよ

地味に傷つく



角名先輩こそもっと表情に出さない練習した方がいいですよ


顔に出しすぎです



「こないだのブラウニーも美味しかったでしょ」

「おん、あれはほんまに美味かった⋯⋯」

「治トリップしないで戻ってきて」


ふっふっふ、実は今日も作ってきたお菓子があるんですね


ドンとタッパーを出した



何これという顔の角名先輩とキラキラと目を輝かせる治先輩

治先輩側にタッパーをスス⋯と近づけた


「試作品のバームクーヘンです、どーぞ」



タッパーを開けると形がまばらなバームクーヘンがぎっしり


治先輩が早速飛びつく

相変わらずいい食べっぷり


どうしたって？ 昨日調子に乗って作りすぎました


弟にも怒られた、「姉ちゃん作りすぎ」って

だっていろいろ考え事とかしてたらついつい手が進んでしまって⋯⋯



手を伸ばしてパクッとつまんだ

うん、我ながら大変美味しい



「⋯⋯これだ」

「へ？」



何か思いついたような角名先輩は、ニヤリと笑った

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