【HQ】み ゃ ー つ む 注 意 報【宮侑】

注意報8 ページ8

部活が終わる頃には、すっかりあたりは暗くなっていた


もう春とは言え、まだ少し肌寒い


体育館の入り口で待っていると、侑先輩が走ってやってきた



「ごめんなAちゃん、待ったか？」


全然待ってないんで、大丈夫ですよ


「侑先輩は今日もかっこよかったです」

「そ、そうか！？あかん、ニヤけてまう⋯⋯！」



付き合ってから知ったこと

侑先輩は、とてもかわいい人だということ


強豪バレー部のスタメンだし、見た目が金髪だから誤解されがちだけど、とても優しくてまっすぐな人だ


かっこいいって言ったら顔をすぐに赤くするし、会いに行っただけでも嬉しそうに目尻が垂れる




「Aちゃんが見ててくれたから、今日はいつもより頑張れたな」

「ホームラン連発でしたけどね」

「そこは触れんでもらって⋯⋯」



一緒に帰ると車道側を歩いてくれるところ

たまにお母さんみたいに「スカートそんな短くしたらあかん」って言ってくるところ


そういうところが、全部全部大好きなのだ


「だめや、手はつながん」

「ちぇー」

「頼むからあんまドキドキさせんといてや」



たくさんドキドキしてほしいからやってるって言ったら、怒りますか？



俯いて、足元の石を蹴った

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