【HQ】み ゃ ー つ む 注 意 報【宮侑】

注意報26 ページ26

「Aちゃん、元気か」

「⋯⋯治先輩」

ちょっと俺とお話しやん？



放課後

下駄箱の前で腕を組んで寄り掛かっていた治先輩


こくりと頷いて、人通りの少ない階段下のスペースに2人で腰掛けた



「もう遊びに来んの」

「⋯⋯行きたい、です」

「じゃあ来いや」

「でもまだ、自分の中で整理がついてなくて」



意地を張り続けていると、謝るタイミングがわからなくなる

まさかそれを身をもって体験するとは思わなかった


謝りたいけど、言い出した手前引っ込みがつかない


時間だけが過ぎて、もうあの日から2週間が経とうとしていた


時間が解決する、なんて言うけど、解決なんてしてくれなかった

むしろ、溝は深まるばかり



「Aちゃんは、まだツムのことが好きなんやろ」

うん


「じゃあ少し譲らな」

ツムは、とんでもなくアホやから



そんな満面の笑顔で言うことじゃないと思う



「あいつはなあ、Aちゃんのことがとんでもなく好きやねん。好きすぎて、他のことなんて見えとらん。やから、そんな心配せんでええよ」

「⋯⋯そんなことないです」



そんな好かれてる自信、もうない


第一この2週間で関係はかなり変わった


こんなめんどくさい女、って嫌われててもおかしくない



「っはあー、めんどくさい2人やなぁっ⋯⋯！」



突然治先輩が叫んだ

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