【マギ】愛しきソロモンの指輪【トリップ】

第29夜 ページ30

「んぅ……？」



体が痛い、なにかに引っ掛かっている。

目を開けるとそこには木の枝があった。



「ここは……？」



そこは、どこかの木の上だった。

とりあえず降りようとした時、何処からか声がした。



「──そこに誰かいるのか!?」

「！」



やばい、誰かに見つかった。

えーっとどうしよう。

ここはどこかわかんないし、さっきシンドリアにいたんだよね。ここもシンドリアじゃないのかな…。



「……お前は？」

「…あはは……。どうも」



服装からしてシンドリアじゃない！

どうしようどうしよう！

なんて焦っているとその人はわたしに手を差しのべてくれた。



「降りれないのなら手を貸すぞ」

「うぇ、あ、ありがとうございます」



焦りながらもその人の手を借りて木から降りる。

パンパンと服を叩いてその人を見る。

よく見るとイケメンだなぁ…。



「ところでお前は何者だ」



安定の質問にわたしは戸惑う。



「助けていただきありがとうございます。わ、わたしはAと申します。失礼ですが、ここは何処でしょう？」



とりあえずシンドバッドさんのところに帰らないと。

すると目の前のイケメンさんは答えてくれた。



「そうか、俺は紅炎。ここは"煌帝国"だ」


"シンドリア王国"とは別のその名前にわたしは頭を殴られた感じがした。




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