115話 去る二人 ページ21
no side
「言ったな」
「やるじゃねぇか、トラ男！」
「フフッ、かっこいいわねぇトラ男君！ね？ゾロ？」
「だから何で俺に振るんだよ!!!」
扉の隙間から覗くサボ・フランキー・ロビン・ゾロ。
「あ！戻ってくる！」
二人が家に向かって歩いてくる事に気づいた四人は、急いで元の配置に戻り何事もなかったかのように振る舞った。
ガチャッ…
「おい、お前ら…バレてねぇとでも思ってんのか？」
眉間に深く皺を寄せたローが四人を睨みつける。
その横ではまぁまぁと宥めるロシナンテ。
二人の間の雰囲気が丸くなっているのは一目瞭然だった。
「どいつもこいつも…はぁ……」
「いい仲間じゃねぇか！」
「仲間じゃねぇ！同盟だ!!!」
「じゃあ友達か！俺は嬉しいよ、とんがってたお前にも友達ができて」
「だから同盟だって言ってんだろが！」
Aが眠るベッドのすぐ側であーだこーだと言い争う二人にはもう壁はない。
「あとは、彼女が目覚めるだけなのに、ね…」
と、そこにロビンの声は思いの外、部屋に響いた。
「大丈夫だろ、何たって死の外科医がついてんだしな！」
サボはローに目配せをする。
それに応えるかのようにローは腕を組み鼻で笑う。
「当たり前だ！俺がオペしたんだ、絶対目覚める」
「それが聞けて安心したよ！本当は目覚めるまでいたかったんだが、もうこの国をでなきゃならねぇ。ルフィの婚約者によろしく伝えといてくれ！」
「は？！Aは俺のだ！」
「ハハ！だそうだ、ロロノア！あ、そうそう…これ！ルフィのビブルカード、作っといた」
「だから俺に振るんじゃねーよ！」
サボは白い紙をゾロに手渡し、その端をビリっとちぎり取った。
「欠片は貰ってく。ほんじゃ！ルフィにゃ手ぇ焼くだろうが…よろしく頼むよ!!」
軽快に小屋を後にしたサボの姿を見て、ゾロはかつて会ったことのあるもう一人のルフィの兄、エースと重なって見えた。
「たくよォ…エースと似た様な事言ってやがるし」
その後に続くように、ロシナンテは次は自分だと思い腰を上げる。
「さ…俺もそろそろ行くわ！バレねぇうちに戻んねぇと」
「もう行っちまうのか？」
「あぁ…次会った時は、敵…だな」
ロシナンテとフランキーは固く拳を突き合わせる。
「この嬢ちゃんが目ぇ醒めるまで居たらいいのに」
「いや…俺は海兵だ。Aが目醒めたら、捕らえなきゃならねぇ…もちろん、お前達も……」
静かに言葉を並べながら、ゆっくりとドアノブに手をかける。
「お前らに会えて、本当によかったよ…ありがとう。サボじゃねぇが…不器用なローの事、頼むな」
そう言い残し、ロシナンテは出ていった。
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yoku(プロフ) - つきみさん» 最後まで読んでいただき、有難うございました！！中々次のお話も筆(指)が進まない中、楽しみにしてくれてる方がいると思うと励みになります！コメント嬉しかったです(^^)ありがとうございました！ (6月12日 17時) (
レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
つきみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！爆速で作品を追うことは出来てなかったのですが最後まで楽しく読まさせていただきました！！続編)etcも|´-`)ﾁﾗｯﾜｸﾜｸとひっそり楽しみにしてます！長期間お疲れ様でした！！ (6月12日 0時) (レス) id: 4d0f4686e5 (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - プスメラウィッチさん» そうかも、しれませんね(^^) (5月29日 19時) (レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - この小説はトラファルガーローオチですか？ (5月29日 18時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - あかさん» こちらこそ、読んで頂いて、そして素敵なコメントまで頂けて…ありがとうございます！！更新遅くなってしまってますが、きちんと完結させますので、もう少しお付き合い頂けたら嬉しいです(^^) (2023年3月12日 12時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年12月23日 0時
