109話 諦めるな ページ15
ローside
『…フッ……何、大声……出して、るの…？』
「Aッ!!!!」
今にも消えいりそうなAの声を聞き、慌てて駆け寄る。
左腕が無い…
顔も青白く、身体中は傷だらけだった。
『……ロシィ…降ろしてくれる？』
ドフラミンゴの弟はそっとAを地面におろした。
すぐに俺も同じ目線に膝をつく。
「腕が…俺のせいだ…俺が弱ぇから……」
『それ以上…言ったら、怒るよ？』
途切れ途切れに言葉を絞り出す。
「すぐ診てやる！スキャ…っ！？」
『やめて…もう無理なことぐらい、わかってる…それより、聞いて……』
そして、俺の手を取り弱々しく握る。
『二人に、謝りたかった…クッ……私は…私は、自分勝手に、過去を変えた……本当に、ごめんなさい』
「違う！謝るのは俺の方だ！すまねぇ…俺がドジばっか踏んじまうから…」
「それを言うなら俺だ！もっと俺が早くここへ来ていれば…俺が強ければ……」
俺とロシナンテは同時に否定する。
そんな俺たちを見て、Aは優しく笑った。
『フフッ…二人して同じこと言ってる…ほんと、変わらないわね…』
手を離したかと思えば、俺の頬にそっと触れる。
生乾きの血がべっとりとついた手が、気味悪いぐらいひんやりとしていた。
『ロー…とても良い、友達が、できたみたいね…ハｧｯ…大切に、しなさい、ね』
「何最期みたいな言い方してんだよ！」
なんて顔で笑ってんだ…
なんで俺は、泣いてんだ…
『ロシィ…私を海軍の、ところへ……ドフィと共に、自分の犯した、罪は償わ、なきゃ……そこまで命が…もつかどうか、わからないけど』
「バカ言うな！お前をインペルダウンになんて絶対送らせねぇ！」
やめろ
やめろ
どこにもいくな！！
『ふふっ…何で、泣くの？…貴方達が、生きてる未来を、見れて…、と、ても……幸せ、なの、よ……』
Aがゆっくりと目を閉じる。
手は力なく地面に落ちた。
国中の歓喜の声とは対照的に、俺の心は凍りつく。
「おい！！A！！しっかりしろ！！！」
放心状態だった俺の耳にロシナンテの声が突き刺すように入り込んできた。
そうだ、飽きらめるにはまだ早い…
Aの首に指を当てて、確かめる。
…まだ、生きてる！！
「脈が弱ぇ…おそらく出血が多すぎなんだ…輸血…Aの血液型は…」
「XF型…だったはず…」
俺はF型…
ドレスローザは瓦礫の山…
「血がいる…あと設備も……とにかくどこか寝かせられる場所へ……！？」
カランッカランッ
そこへ下駄の擦れる音が響く。
「こんなとこにいやしたか…ロシナンテ中将」
こんな時に、藤虎……最悪だ
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yoku(プロフ) - つきみさん» 最後まで読んでいただき、有難うございました！！中々次のお話も筆(指)が進まない中、楽しみにしてくれてる方がいると思うと励みになります！コメント嬉しかったです(^^)ありがとうございました！ (6月12日 17時) (
レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
つきみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！爆速で作品を追うことは出来てなかったのですが最後まで楽しく読まさせていただきました！！続編)etcも|´-`)ﾁﾗｯﾜｸﾜｸとひっそり楽しみにしてます！長期間お疲れ様でした！！ (6月12日 0時) (レス) id: 4d0f4686e5 (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - プスメラウィッチさん» そうかも、しれませんね(^^) (5月29日 19時) (レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - この小説はトラファルガーローオチですか？ (5月29日 18時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - あかさん» こちらこそ、読んで頂いて、そして素敵なコメントまで頂けて…ありがとうございます！！更新遅くなってしまってますが、きちんと完結させますので、もう少しお付き合い頂けたら嬉しいです(^^) (2023年3月12日 12時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年12月23日 0時
