123話 走れ ページ29
ロシナンテside
海軍のテントが慌ただしく動き始めた。
麦わらの一味他、海賊達を捕まえるためだ。
出撃の準備を整える中、俺の元に一人の尋人がやってきた。
「ロシナンテ中将はどちらに…」
「これはこれは、王女様！中将ならあちらに…」
若い海兵に案内されやってきたのはヴィオラ王女。
美しい王女の登場にざわつき始める海兵達。しかしおつるさんの咳払いにより慌てて持ち場へ戻る姿は、少し可愛そうに思えた。
「ご無事で何よりです」
「ヴィオラ王女…貴方への感謝は言い表せません。ご挨拶もせず、今になり申し訳ない」
「いえ！助けていただいたのは私たちの方ですし。それで……」
周りの目を気にして小声で耳打ちしようとする王女の様子で、聞かれたらまずい話なのだと悟り、バレぬ様にサイレントで壁を作った。
「もうすぐ麦わら達が出港するわ…恐らく、Aも一緒に…」
「……だろうな。でも、もうAの事はローに任せたから、」
「っ！ダメよ！！例えそうであったとしても、もう二度と会えない可能性だってある!!!最期にきちんとお別れしないと、二人とも後悔するわ！」
「…後悔、する、か……」
後悔しないわけがない。
会いたい。
会いたい。
どうしようもなく、Aに会いたい。
「今から見せるこの場所で、落ち合いましょう。偶然にも麦わら達が私たちを探しているみたいだから、ここなら落ちあえるわ」
「…本当に便利な能力だな」
王女の手が額に触れられた瞬間、待ち合わせ場所までのルートが脳内にインプットされた。
「私がここを出て数分後に、必ずこのルートで来てちょうだい！決して、バレないように」
「当たり前だ！隠密行動は得意だぜ」
ヴィオラ王女はそう言い残してテントを後にした。
「さすがっすねー！ロシナンテ中将!!!あんな美人な王女と親しくなれるなんて！」
「茶化すな！ほら持ち場へ急げ!!俺たちも海賊を捕まえにいくぞ」
周りにいた海兵にも内容は気付かれていない。
大丈夫、このままうまく気配を消して…
ヴィオラ王女から言われた通りの細い路地や瓦礫の山を越えたり潜ったり。
「はぁ、はぁ…早く……早く…！」
会ったら何を話そうか。
ゆっくりしている時間はない。
ここを曲がれば小さな広場が……
さっきも見たヴィオラ王女の姿が目に飛び込んできた。
そして、その隣にいるのは……
「っ！！！Aッ！！！！」
『っ！？ロシィッ！？？』
その声を聞いた瞬間、考えるよりも先に俺はAを抱きしめていた。
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yoku(プロフ) - つきみさん» 最後まで読んでいただき、有難うございました！！中々次のお話も筆(指)が進まない中、楽しみにしてくれてる方がいると思うと励みになります！コメント嬉しかったです(^^)ありがとうございました！ (6月12日 17時) (
レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
つきみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！爆速で作品を追うことは出来てなかったのですが最後まで楽しく読まさせていただきました！！続編)etcも|´-`)ﾁﾗｯﾜｸﾜｸとひっそり楽しみにしてます！長期間お疲れ様でした！！ (6月12日 0時) (レス) id: 4d0f4686e5 (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - プスメラウィッチさん» そうかも、しれませんね(^^) (5月29日 19時) (レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - この小説はトラファルガーローオチですか？ (5月29日 18時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - あかさん» こちらこそ、読んで頂いて、そして素敵なコメントまで頂けて…ありがとうございます！！更新遅くなってしまってますが、きちんと完結させますので、もう少しお付き合い頂けたら嬉しいです(^^) (2023年3月12日 12時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年12月23日 0時
