111話 治療 ページ17
ローside
シュンッ……
「うわっ！びっくりした、トラ男じゃねーか！」
麦わら屋がいるところに飛べば、一味とその他数名が勢揃いしていた。
「おい、そいつどーしたんだ？」
「ゾロ屋…事態は一刻を争う！悪いが手伝ってくれねぇか？」
柄にもなく人に頼み事をするのは歯がゆいが、今はそんな事言ってられねぇ。
「寝かせられる場所と、あと点滴と、輸血…」
「それならウチヘくるといい！他の海賊たちは王宮で匿うだろうから、そこへこの子を連れて行くわけにはいかないだろう」
キュロス屋の言うことも確かだった。
Aはドンキホーテ・ファミリーとして十数年生きてきたんだ。他の奴らからすれば憎き敵だろう。
「それなら私は街の医院を回って、使えそうな器具を拝借してくるわ！幸い私の目なら走り回らずに探せるもの！」
「おし、じゃあ俺も手伝うぜ！まだまだ元気だぜ、スーパー！！」
「それは助かる！！あとは、血…おい！お前らの中でXF型はいねぇか？！」
血液型の中でも一番珍しい型だ。そう簡単に見つかるわけ…
「あ、俺だ」
…いた。
しかも血の気の多そうなゾロ屋。
「好都合。いくらでもとれそうだ」
「いや限度あるだろ！ちゃんと加減しろよな！」
つまり献血はしてもいいって事だな。
「時間がねぇ！お前ら、頼んだぞ！あと、どこかでチユチユの能力をもつ小人に会ったら連れてきてほしい！」
その場にいた俺たちは、気持ちよく寝ている麦わら屋をし
ばらく見守る組と、Aをキュロス屋の家へ運びつつ皆が休めるように整える組と、病院から器具を探す組にわかれた。
「トラ男くん！ロシランド…あの海兵さんは？」
「藤虎と会ってる。恐らくもう戻ってこれねぇだろ」
海軍という立場的に、海賊を助ける事はできないはず。
これっきりに、なるのかもな。
少しもやっとした感情がよぎった。
・
ポツンと建つキュロスの家へ入るや否や、Aをベッドへ寝かす。顔に触れれば手が焼けるように熱い。
「今助けてやるからな…」
返事のないAに必死に何度も話しかける。
それからは夢中で、あまり自分でも覚えてねぇ。
ボロボロの皆も、よく知らねぇコイツの事を必死になって助けようとしてくれた。
集まった点滴や注射器、輸血バッグ等医療器具を使い、後からやってきたチユチユの小人とも協力し、今、手当を終了する。
「助かる、レスかね…」
「チユ屋の能力があって助かった。あとはAの回復力にかけるしかねぇな」
外はすっかり月が登り、初めは多かったギャラリーも気がつけば数名起きているだけになっていた。
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yoku(プロフ) - つきみさん» 最後まで読んでいただき、有難うございました！！中々次のお話も筆(指)が進まない中、楽しみにしてくれてる方がいると思うと励みになります！コメント嬉しかったです(^^)ありがとうございました！ (6月12日 17時) (
レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
つきみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！爆速で作品を追うことは出来てなかったのですが最後まで楽しく読まさせていただきました！！続編)etcも|´-`)ﾁﾗｯﾜｸﾜｸとひっそり楽しみにしてます！長期間お疲れ様でした！！ (6月12日 0時) (レス) id: 4d0f4686e5 (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - プスメラウィッチさん» そうかも、しれませんね(^^) (5月29日 19時) (レス) id: 3e98715bc9 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - この小説はトラファルガーローオチですか？ (5月29日 18時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - あかさん» こちらこそ、読んで頂いて、そして素敵なコメントまで頂けて…ありがとうございます！！更新遅くなってしまってますが、きちんと完結させますので、もう少しお付き合い頂けたら嬉しいです(^^) (2023年3月12日 12時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年12月23日 0時
