68話 彼女の心の中 ページ22
ヴィオラside
ドフラミンゴはAを愛していた。
家族だと彼は言うけれど、見ていればわかる。
それ以上の感情を抱いているくせに、自分で作ったファミリーという囲のせいで自分の感情を誤魔化し続けている。
その吐口が、私だった。
回数を増すごとにドフラミンゴの瞳にはAしか映していないことがよくわかった。
一度も私の名前なんて呼ばれたことはない。呼ぶのは彼女の名ばかり。
所謂私は、Aの代わり…
それを知っているのかいないのか、Aは私を拒絶しない。
今日もまたいつものようにドフラミンゴの部屋を出た私は、Aの部屋へと向かう。
コンコンコンッ
「ねぇ、A…入ってもいいかしら？」
待てども返事が帰ってこない。
いつもなら良くも悪くも必ず返事がある。
ドアを試しに押してみると、鍵はかかっていなかった。
迷いながらも私は部屋に入ってしまった。
「A、いるの？……っ！A!!!」
部屋の中にいたAは、床に倒れ込み苦しそうな声をあげていた。
『ハァ…ゥｯ……ハァハァ…』
「どうしたの！ってすごい熱じゃない!!」
朦朧としているAをベッドに寝かせる。
冷たく濡らしたタオルをAの額にあてると、また小さく声を漏らした。
しかし、なぜこんなことになっているんだろう。
一昨日会った時は元気そうだったのに…
『…ィ……ろ…』
「え？何？どうしたの？」
彼女の声に耳を澄ませる。
『ロ、ロシィ……行かないで……』
何か夢を見ているのだろうか。目を閉じたまま弱々しく手を伸ばすA。
そっと彼女の手を握ると、力なく落ちていく。
ロシィとは誰？
私は気になってしまった。
彼女の事を知りたいと思ってしまった。
勝手に人の心を見るのはダメとわかっているけど…
「…ごめんなさい！」
私は熱に唸る彼女の心を、覗いてしまった。
・・
「うそ、でしょ……」
彼女の全てを知ってしまった。
生まれた場所
ドフラミンゴとの出会い
ロシィと呼ばれた男との恋
ローという少年を守ること
何度も経験した愛する者との別れ
____リタリタの実の真の能力
『…っ、ヴァイオ、レット？……っ！？貴方、みたわね！』
目を覚ましたAは、放心状態の私に飛びかかり首に手をかける。
「ぐっ……ヴァ…アッ」
段々と強くなる手の力。
息ができない。苦しい！
『知って、しまったなら…ッ…もう、殺すしかない、わね……ウッ…』
しかし手の力は急に緩み、Aは覆いかぶさるように倒れてきた。
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yoku(プロフ) - よもぎ杏さん» 素敵なコメントありがとうございます！！私くし自身も書きながら全員が幸せになれる世界ならいいのに、と思って一人しんみりしております…。これから先の未来も、応援よろしくお願いします！！！ (2022年12月18日 21時) (
レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - 長くなりましたが、とにかくこの作品が好きで、応援しています！！更新頑張ってください！！！ (2022年12月18日 18時) (レス) id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - ぴぎゃぁぁぁああ涙が止まりません。夢主ちゃんが性格変わっていってしまって、でも二人の幸せをいつまでも祈ってるのが健気すぎて、。昔、自分が言った言葉をルフィが言うのもすごく心に刺さりました。結局、何が正解だったのか...。全員報われて欲しいと思いました。 (2022年12月18日 18時) (レス) @page43 id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - れいさん» えぇーー！めっちゃ嬉しいです！！夢主ちゃんは私の趣味丸出しです♡気に入っていただけて嬉しいです🙇♀️ありがとうございます！！ (2022年12月13日 8時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!せっかくロシィと再会したのにィィィィィ😭（ストーリーも夢主設定もどストライクでめっちゃ好きです！！！応援してます！） (2022年12月12日 23時) (レス) @page38 id: bbe5970608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年11月22日 16時
