67話 秘密のtea time ページ21
ヴィオラside
これは、彼女…Aと私の昔のお話。
『…みっともないわね。自分で言ったんじゃないの？何でもするって』
人の気も知らないでドフラミンゴの仲間のあなたがよくもそんな事を言えるわね！
憎くて憎くて仕方がない。
ドフラミンゴに無理やり抱かれた日、死のうと思った。
だけどタンクに止められて…いや、私は勇気がなかったんだ。
それから1ヶ月が経った頃に、ドフラミンゴの部屋から逃げてくる私の目の前に彼女は現れた。
『それとも、もう逃げ出したくなった？』
冷たく笑う彼女には幼さなど微塵もない。美しいその顔・体はまるで彫刻、熱を持っていない置物のようだった。
しかし父を人質に取られている様なものだ。歯向かうことなどできない私は何も返せない。
『フッ。私の部屋へいらっしゃい』
「っ？！」
彼女は部屋は元々使われていなかった奥まった場所にある。そしてその部屋を出入りする人間はほとんど居ない。あのドフラミンゴですら部屋に入ったことがないというのだから、部屋に呼ばれたことにかなり驚いた。
私の返事なんて聞く気がないのか強制なのか、既にコツコツと歩き始めた彼女の後ろを、私は黙ってついて行った。
・
『…ハーブティー、飲める？』
「えぇ…」
目の前に置かれたカップからは、優しい香りがゆるりと立ち上る。
部屋に着くなりイスに座らされ、肩にはブランケットを掛けられた私は、今温かなハーブティーを彼女と飲んでいる。
違和感でしかない。
しかし冷え切った心と体には、彼女が淹れたハーブティーはとても沁み渡った。
ポロッ
「…ｩｯ…あれっ……ｯ…」
勝手に目尻から流れ出る温かいもの。
『涙も我慢できないのね』
涼しい顔でその言葉を放つ彼女にまた悔しさが込み上げてくる。
それでも彼女は否定しなかった。
私が泣き止むまで黙って紅茶を嗜んでいた。
「どうゆうつもり？」
どれぐらいだったのだろうか。
漸く涙がおさまってきた頃、向かいに座る彼女を見て疑問をぶつける。
それに対し『別に、気まぐれよ』と、いつのまに読み始めていたのか持っていた本のページを一枚捲った。
『飲み終わったならもう部屋に帰りなさい』
冷たい声。
でもなぜか、初めのような怒りは湧かなかった。
それからというもの、ドフラミンゴとの夜を過ごした日は、決まって彼女が現れた。
そしていつのまにか、自分から彼女の部屋の戸を叩く様になった。
「ねぇ、A…入ってもいいかしら？」
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yoku(プロフ) - よもぎ杏さん» 素敵なコメントありがとうございます！！私くし自身も書きながら全員が幸せになれる世界ならいいのに、と思って一人しんみりしております…。これから先の未来も、応援よろしくお願いします！！！ (2022年12月18日 21時) (
レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - 長くなりましたが、とにかくこの作品が好きで、応援しています！！更新頑張ってください！！！ (2022年12月18日 18時) (レス) id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ杏(プロフ) - ぴぎゃぁぁぁああ涙が止まりません。夢主ちゃんが性格変わっていってしまって、でも二人の幸せをいつまでも祈ってるのが健気すぎて、。昔、自分が言った言葉をルフィが言うのもすごく心に刺さりました。結局、何が正解だったのか...。全員報われて欲しいと思いました。 (2022年12月18日 18時) (レス) @page43 id: 3c2e0a45eb (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - れいさん» えぇーー！めっちゃ嬉しいです！！夢主ちゃんは私の趣味丸出しです♡気に入っていただけて嬉しいです🙇♀️ありがとうございます！！ (2022年12月13日 8時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!せっかくロシィと再会したのにィィィィィ😭（ストーリーも夢主設定もどストライクでめっちゃ好きです！！！応援してます！） (2022年12月12日 23時) (レス) @page38 id: bbe5970608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年11月22日 16時
