最愛の彼を守る方法２

57話　真実を知る者 ページ11

【ドレスローザ・街中】
サンジside


突然現れたキンえもんのせいでヴァイオレットちゃんを見失ってしまった。

「いけーー!!ルフィ殿ォー!!!」
「一緒に応援してんじゃねェよ!!」


辺りを見渡せばコロシアムを取り囲む海兵の数が尋常じゃねぇ。
中にいるルフィに伝えてぇが方法が浮かばない。
おそらくローの尋ね人であろうAって子の事を伝えてやりてぇが、今はそれどころじゃねぇだろうし…


そこへ見知ったマリモヘッドが横切った。


「おお!!ゾロ殿〜！こっちでござる〜〜!!」
「声がでけぇよてめぇ！おいマリモ！どこへ行くつもりだッ!!!」
「サニー号が襲われてんだよ！ナミたちが危ねぇ!!」


どおりで電話に出ねぇわけだ!!


「ナミさんを助けに行く〜〜！？よし、おれも行く!!」
「待てサンジ殿。ルフィ殿に状況を知らせる為にここにいるのであろう！」


そうだった…それにコロシアムの中には麗しい美女がいる……

俺はどうしたら良いんだーー！！


「黒足！」

そこへさっき別れた美女、ヴァイオレットちゃんの声！

「うお〜〜愛しのヴァイオレットちゃん！！」
「あなた達の船がウチのジョーラに奪われて、グリーンビットへ向かってるわ！早く助けないと…」


ナミさん、ヴァイオレットちゃん、そしてまだ見ぬAちゃん…
こんなに美女達に求められて、俺は何て罪なんだ…


「いや少し意味が違うと思うけど」
「うるせぇマリモ！それでも…やっぱり俺が行く！ナミさんは俺を待っている！」
「わかったから早く行けよ!!!」

何があってもナミさんは俺が守ると決めたんだ。

コイツらに頼むのは癪だが、しかたねぇ…


キンえもんには"オモチャの家"への地図を、マリモには電伝虫を預ける。

「あと、もう一つ…」
「何だよまだあんのかよッ!!」
「多分ローの探してた女が、このコロシアムの中にいる。名前はAだ！見つけたら目を離すな！」
「ん？たしかそれって…おいー！話きけー!!」

ローとの関係は知らねぇが、ヴァイオレットちゃんの頼みだ。

今は時間が惜しい！


「乗って！黒足！！」
「頼むっ！！」


パカラッパカラッ

オモチャの馬に乗り俺たちはグリーンビットへと向かった。


「さっき言ってたのは本当？トラファルガー・ローもAを探してるって」
「確信は無いが、俺の勘だ。赤い目に黒い髪の女を探していると言っていた！そして、それはドフラミンゴの仲間だとも……おい、ヴァイオレットちゃん？」

なんで…泣いてんだ？

「そう……そうなのね…ｳｯ…私は、あの子に会わせたい人がいるのよ…しかもその二人が、今この！ドレスローザに来ているの!!!」

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