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わがまま ページ2

.





「珍しいな、こんな怪我」



「治療するほどでもないんですが、」



「Aが心配するだろ。呪術師にとってはかすり傷でも、一般人にしてみればそうでもないからな。はい、終了」



「ありがとうございます」




ワイシャツのボタンをしめ



ジャケットを羽織る七海に



コーヒーを渡す





「悩み事か?」



「•••いえ、そんなわけでは」



「じゃ、五条になんかされた?」



「ウザ絡みは相変わらずされますが、怖いくらい何もないです」



「ふーん」




ソファに座る七海は



おっきなため息を吐く



あからさまに疲れているな、こいつ





「•••今日、五条家の集まりがあるんです」



「へー、」



「あの人の帰国パーティとか、」



「さすが、坊ちゃん」



「•••私が知る限り、あの人が帰ってきてからはじめて会うと思います」



「それは、心配だな」




返事をする代わりに



おっきなため息をまた吐く七海




「行くな、とか言わないのか?七海」



「言いそうですか」



「いや、ないな(笑)」




ご馳走様でしたって



私に律儀に礼をして帰る七海の背中は



どことなく小さく見える



こりゃ、重症だな




「でもさ、お前ら付き合ってるんだし。そのくらい言ってもいいだろ」



「そのくらい?」



「わがままくらい言ってもばち当たんないだろ。カップルってそんなのが許される関係性じゃないのか?」




びっくりする七海は



なるほどって呟く



「わがまま一つ言わない、カッコつけてる彼氏なんだ」



「•••強引に付き合って貰ったので」



「3年近く付き合って、まだそれ言うのか」



「•••まだも何も」



「女っていうのは、好きでもない男と一緒に住もうとしないけどな。」



「•••そうですかね」



「お前たちの3年って月日は、あいつにも奪えないんだから、少し自信持ったらどうだ」



「•••」



「その胸の内にある、ドロドロしたやつ吐き出してこい。そのままだと、任務中死ぬぞ」




「•••すみませんでした。家入さん、ありがとうございます」




お節介焼きすぎだな



携帯を取り出し



医務室のドアを開ける



七海を見ながらそんな事を考えてると




「酒なら、私が一生奢ります。私に賭けて、損はさせないので安心してください。」




なんだ知ってたのか





じゃ、このくらいのお節介もいいか



あいつらには悪いけど、この勝負負けたくないからな





「楽しみにしてる」


.

彼氏→←未来



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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 七海建人   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:すうぷ | 作成日時:2023年10月19日 12時

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