俺の妹【五条悟】 (ページ7)

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信じ難いページ7

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『ナナミーンー！』

聞き慣れた声が聞こるが、あり得ない

なんせここは、高専

疲れすぎて、ついに幻聴まで聞こえてきた

『聞こえないのかな？ナーナーミーン』

幻聴にしては

はっきり聞こえすぎている

後ろを振り返ると

満面の笑みのAさんがいて

思わず、なぜここにいるんですか！って

大きな声を出してしまう

そんな私をみて

ごめんごめんって

ケラケラ笑うAさんは

どっちがいい？って

ミルクティーとコーヒーを渡してきた

「•••ありがとうございます。コーヒー頂きます」

『うん！今日ね悟に、荷物届けに来たの』

「また急ですね」

『硝子さんたちに私の存在バレたからさ』

「他の方に知れたら大変ですよ」

『大丈夫、大丈夫』

兄妹揃っての甘党で

このミルクティーを冬場は必ず飲んでいるAさん

「帰らないんですか？」

『ご飯行くの。車で待ってたんだけど、退屈でさー。ナナミンいるかなーって』

思ったよりもぬるい缶コーヒー

随分前に買ってたんだなと思うと

あんな大きな声を出したことを、後悔する

『あ！ナナミンも一緒いこーよ！』

「生憎、今からまた任務です」

『そっか。残念』

「すみません。また誘ってください」

『もちろん』

とても不思議な方だ

訳ありとはいえ、五条家の一人娘

かと言って

あんな兄とは、大違いで

一般常識もあり、性格も大変いい

人の話も聞けるし、話していて全く苦ではない

『じゃ、行くね！お兄ちゃんにバレちゃうと大変だから。任務、気をつけてね！』

私に手を振るAさんに

小さく手を振ると

満足そうに笑って来た道を戻って行く

私もコーヒーを手に教室に歩くと

「七海はっけーん！どこ行ってたの？サボり？それとも、女とホテル？」

俄かに信じ難い

こんなデリカシーがない兄がいるなんて

任務です、とあからさまな態度を取る

「•••Aといた？」

デリカシーはないが

Aさんのことになると

人一倍敏感な五条さんには、毎回ドン引きだ

「何でですか？」

「Aの香水の香りが、お前からする」

あの方は五条さんに隠し事なんて無理だろう

と思いながらも

Aさんとのことを

話さないといけない義務は

さすがにないので

無視をし、頂いたコーヒーのプルタブあけた

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