俺の妹【五条悟】 (ページ39)

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自慢ページ39

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「可愛いね、そのペン」

『え？•••あ、ありがとう』

「七海さんから？Aの好み分かってる〜♡」

ナナミンが、来るまでの間

同期とカフェでお仕事をしてる私は

愛想笑いをしながら

ナナミンがいないことを確認して

ほっと胸を撫で下ろした

このペンは

お兄ちゃんからの就職祝い

全体は水色で

上の部分は水色のクリスタルが散りばめてあって

ローマ字で私の名前が彫ってある

お守りみたいなペン

まさかの

メッセージカードまで入っていて

そのカードは

なんとなく

引き出しの奥の奥に、隠した

ナナミンと付き合って、もうすぐ一年

お兄ちゃんのことは、あまり考えなくなった

〝わがまま聞いてもらう代わりに3年間海外拠点になった〟

電話越しでそんな話をするお兄ちゃんは

たまに帰ったら

限定パフェ食べ行こうぜっていつも通り笑ってて

なんだか、すぐに会えそうな気がした

たまにくる安否確認の連絡は

今、深夜とか

こっちのデザートげろまずとか

時差ぼけやべーとか

そんなラインの時もあれば

お前の夢みたとか

久しぶりに会いたいとか

電話していい？とか

情緒がおかしくなるラインの時もある

その時は決まって

ごめん、寝てたって朝ラインすると

へーき！じゃ仕事気をつけていけよって

いつも通りのお兄ちゃんに

ちょっと困惑するの

ナナミンとは至って順調

本当に本当に穏やかな毎日で

私の心を癒してくれる

そんな存在のナナミン

初めてのキスをしてから

少し距離が近くなったかなとはいえ

それ以上のこともないし

合鍵を使って入ったことも、まだない

そんなナナミンに

それ、貰ったんですか？って

聞かれたのがつい先週のこと

いつもバックの中に直してる、お守りペン

その日はポッケに入れたままで

そのペンを見たとき

なんだか怒ってる気がして

ナナミンの前では使わないように気をつけてる

買ったじゃなくて

貰ったって

なんだかちょっと引っかかっちゃって

「お。パーフェクトな彼氏の登場だね」

『•••恥ずかしいよ(笑)』

「そう？私だったら見せびらかしたいくらいだよ」

窓ガラスの外には

手を振ると、笑顔で会釈をするナナミン

「羨ましいな〜あんな彼氏。自慢の彼氏じゃん」

そう

ナナミンは、いつだって素敵なんだ

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