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初恋 ページ32

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雲ひとつない、晴天




黄色のお着物を着た私に




似合ってんじゃんって




笑うお兄ちゃんの着物姿が




あまりにもかっこよくて




直視できなかった





昨日の今日で




少し顔が合わせづらい私とは違って




いつも通りのお兄ちゃんに、少し悲しくなった




私にとっては一世一代の告白だったし




想いが溢れて大変だったのに




お兄ちゃんにとって




なんてことない会話だったんだって、落ち込んだ





それなのに




ふとした時に交わう視線に




いちいちドキドキして




お兄ちゃんを上回るひとなんていないって




現実を突きつけられた感じがした




だから



もう、やめる



好きでいることを、やめるの



これ以上好きでいたら



もう、全部だめになっちゃう




知らない女の人と笑い合ってるのを見ると



息もできなくなるくらい



わたしはお兄ちゃんのことを、好きになってた




だから



私のことを妹って



紹介すらできない



自分の立場が、すごく惨めだった




「A?あなたもいい人いるの?」




いつの間にかわたしの方に視線が向き



ぼーっとしてた私は一気に現実世界に戻る




「こんなに綺麗なんだから、いてもおかしくないよな〜」




そんな言葉に



お兄ちゃんのことを一瞬思い浮かべ



本当に好きだったなーってすごく悲しくなった





何の話をしたかも



どうやってお開きになったのかも覚えてないけど




部屋を取ってあるから




相手方から渡される、鍵




お兄ちゃんはなんの躊躇いもなく、その鍵をもらった




形だけとかいってたけど、いい感じだったんだ





ママを見送った私は




ホテルのエントランスにひとりぼっち





今頃2人でお部屋にいるのかな




悲しくなるから




それ以上のことを考えるのをやめた





紛れもなく私の初恋




初恋は叶わないっていうけど、その通りだ




失恋って、こんなに辛いんだ




みんなどうやって立ち直るんだろう




どうやったら、忘れられるの?




もしかしたら って




周りを見渡してもお兄ちゃんは居なくて




本当に一人ぼっちになった私は




見慣れた顔を見つけ




ついに涙が溢れ出して、止まらない




また、その優しさに甘えて




また、傷つける




けど、自分から離れることができない私は




最低だ







「とても綺麗ですね」




立ってることもいっぱいいっぱいのわたしを



ナナミンは、優しく抱きしめてくれた

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覚悟→←意味わかんない



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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 七海建人   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:すうぷ | 作成日時:2023年9月11日 21時

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