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兄妹愛 ページ27

.




目が覚めると



見慣れない天井に



甘い、いい香り




「•••頭いってー」




上半身を起こせば



ぱたぱたと聞こえるスリッパの音に



たまに聞こえる鼻歌



引き寄せられるようにドアを開き



リビングに行くと





『あ、おはよう』





エプロン姿のAと目が合う





『もしかして覚えてないの?』




「あー•••いや」




ちゃんと歩いてくださいって



七海の言葉は何となく記憶にある




『ナナミンがここまで送ってくれたの』



「七海は?」



『とっくに帰ってるよ(笑)朝ごはん食べよ!私、今から大学。お兄ちゃんは?』



「あー•••、俺午後から」



『フレンチトースト食べれる?頭痛い?』



「食う」



『じゃ、ほら。顔洗って』




言われるがまま洗面台にいき



冷たい水で目を覚ます



やばー



酒の力半端ねー



全然思い出せねー




鏡に映る俺は




まあ、ひっどい顔してるわけ




天下の五条悟も




酒には勝てねーのか





『お兄ちゃん、』




早く食べよう遅刻しちゃうって




ドアから



チラッと顔を出す、エプロン姿のAは反則すぎる



なんなの、あれ



誘ってんの?



.






『いただきまーす』




「いただきます」




『2人で朝ごはん食べるの久しぶりだね』




「料理できるようになってんじゃん」




『まあ、簡単のはね』




「ふーん。•••うまい、これ」




『よかった』





嬉しそうに笑うAは



おかわりあるよーって



小さな口でもぐもぐしながら



楽しそうに話す




そんなAをみて幸せな気持ちになる俺は




にやけ顔を必死に我慢する





「お前、変わってないけど、変わったよな」



『どういう意味?(笑)』



「大人になった。けど、性格はアホで可愛いままで。なんつーか、いい大人の取り方してる」



『褒めてる?(笑)』



「当たり前」



『シスコン卒業してないね(笑)』



「あー•••確かに」



『何その反応(笑)』



「•••俺、普通にお前のこと好きだなって」



『•••ははは、何それ(笑)•••私も悟がお兄ちゃんでよかった』



「•••俺ら兄弟愛すげーな」





好き って


こんな簡単な言えるんだな


全然、伝わってなくて


すげぇ虚しいけど



ただ



Aのエプロン姿も


フレンチトーストの味も


早く食べよって照れるAも




死ぬまで忘れたくねーって


少し顔が赤いAを見ながら思った


.

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 七海建人   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:すうぷ | 作成日時:2023年9月11日 21時

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