賭け ページ20
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「今日という日を、あの2人だけじゃなく、私も随分楽しみにしてたんだ」
「それは私もだ」
「悟のお世話は、もう懲り懲りだよ」
「やっと、帰ってくるな」
「碌にデートも出来ない、2年間だったよ」
両手を上げる夏油に
鼻で笑う
「今日のオフ、半年も前から取ってたみたいだよ。可愛いところあるよね、悟も」
「あの天下の五条悟がねー」
「この2年。悟は、ずっとAしか見てないからね」
「結局1回も会ってないだろ、あいつら」
「海外出張はあったみたいだけどね。会ったら歯止め効かなくなるだろって」
「なんだそれ(笑)自分の気持ちに、随分素直だな」
「思い知ったんだよ。Aがいないと無理ってね。」
「ふーん」
ベンチに寝そべる夏油は
長かったなー2年
呟くようにその言葉を吐き
気持ちよさそうに目を瞑る
「喧嘩したまま留学行ったって、悟がキレてたのが懐かしいよ」
「ああ、そんなこともあったな。結局、電話して仲直りしたんだろ？」
「世話が焼けるよ、ほんとに」
「•••色々厄介なことになるなー」
「どっちにかける？硝子」
「勝ったら、日本酒一年分な」
「じゃ、私には何の見返りが？」
「タダで、治療してやるよ」
「本当に嫌になっちゃうよ、硝子は」
空を仰げば
青空に飛行機雲が目に入る
「Aが幸せなら、誰でもいいけどな、私は」
それじゃ
賭け勝負にならないじゃないかって
まあ、2年もあいつの面倒みたわけだし
このしょうもない賭けにも、乗ってやるか
「あんたは？どっち？」
「ここは、親友の味方につくよ」
「じゃ、私は七海。あいつ、Aのためなら何でもしそう。女は尽くされてなんぼだろ」
「七海はなんだかんだ、優しすぎるところがあるからね。悟はさ、」
�犲蠅貌�れたいもの全部手に入れちゃうんだよね��
って
「なんで私にウインクするんだよ、きもー」
「はあ。私も彼女が欲しい」
「あんた、補助監督に手出しただろ」
「あれは、同意の上だよ」
バカで変態な同期しかいない私は
おっきなため息を吐く
「それにしてもいい天気だなー」
「嵐の前の静けさだね」
「縁起でもないこというなよ」
「はあー。私も、一途に恋したいな」
「無理だな」
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作者名：すうぷ | 作成日時：2023年9月11日 21時
