お兄ちゃん ページ16
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【話あるから時間作って欲しい】
可愛げのないメールが届いたのが2日前
絵文字ひとつもねーのに
こんなドキドキするとかやべー
もしかしたら
ただのシスコンかもじゃんとか思って
強制的に距離は置いたものの
無意識にあいつを探すわ
用もないのに実家帰るわ
何もかも楽しくないわ
うん、まあ
要するに
好きっていうのを
嫌って言うほど思い知った
任務に、教師に
とにかく、忙しくしてもらったのに
考えることはあいつのことばーっか!
一人暮らしやれてんのか
変なやつ大学にいねーかな
ホームシックになってねーかな
手当たり次第、女とホテルに行っても
Aと重ね合わせて
ああ、やべーな、まじで
無理矢理にでもこの気持ちに蓋しねーと
兄妹関係も怪しくなるわ
そんなことを考えてたら
バカみたいに暑い夏も終わろうとしてた
そんな時に届いた、このメール
結婚?
うそ、まじで、はえーよな
妊娠?
あー、それは流石に俺でも寝込む
怖くて返信なんかできずに
ただずっとそのメールを眺めてたら2日がたった
そろそろメールの一つくらい送るか
オッケー
いや、軽すぎか
家行っていい?
いや、違うか
あーうぜー
悩みすぎて、どうにかなるわ
ベットに携帯投げつけると
五条さんって
ドアの外で七海の声がする
「すみません。今いいですか」
ああ
俺ね、わかっちゃったんだ
今からこいつが言うこと
「こんな夜に訪ねるなんて、女紹介してほしいとか?いいよいいよ、どの子がいい?」
だから
できるだけおちゃらけて
自分が傷つくのを最小限にする
「Aさんのことが好きです」
俺から目を離さずに
真正面からぶつかってくる七海に動揺する
「•••ふーん。で、なんで俺に?」
「あなたには伝えとくべきかと」
「いいよいいよーお兄ちゃんにそんなこといちいち報告しなくて。若い2人でよろしくやっちゃって」
「言質は取りました」
では
って俺に背中を向けるあいつ
お兄ちゃん って
自分で言っときながら
すげえ、虚しいじゃん
ドアを閉めて
玄関に座りこむとか
まじで、俺どうしちゃったの
•••あーもー
めちゃくちゃ好きじゃん、あいつのこと
はあー•••
なんで、兄妹なんだよ
七海が、すげえ羨ましいよ
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作者名:すうぷ | 作成日時:2023年9月11日 21時